26.やはり俺の方が有能だな
まあ、当然の結果だな。ジョセフたちにはモンスターの居場所を突き止める術が残されていない。
一方、俺には占いというスキルがある。やはり彼らと比較すれば俺の方が有能だな。前の世界で散々へぼスキル呼ばわりしてきたことを後悔させてやるぜ。
もう、奴の行先は分かった。答えは水道の蛇口の中だ。
さて、問題は奴をどうやって連れ出すかだな。利口なモンスターなことだ。
簡単な挑発には乗らないだろう。レベル4は前の奴らに比べて格段に知能が高くなっているからな。
だが、彼らくらい俺の敵ではないな。まず俺は剣を振りかざして奴を挑発する。奴は俺の術中にはまって、剣の中に移動しようと試みる。
そこを銃で仕留めれば終わりだ。随分と呆気ない幕切れだな。
だが、俺の銃弾は何者かに弾かれた。これは想定外の事態だ。
正面には、ミアの姿があった。彼女が華麗な剣裁きで俺の銃弾を弾いたのだ。
あの高速の銃弾を先の細い剣で弾くなんて、さすがは剣のスペシャリストだな。だが、わからない。なぜ彼女は俺の邪魔をするのか。
俺の意思をくみ取ったかのように彼女は口を開いた。
「あいつは、私の獲物よ。私が仕留める。」
「何でそんなに自分の手であいつを倒したいんだ。仲間で協力した方が効率が良いだろ。」
それは…そう言いかけて彼女は口を噤んだ。