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そしてまた、君と桜の花を

月の光は彼女の涙

作者: 日浦海里

君を抱き寄せたくて伸ばしたその手に

君は笑顔で自分の手を重ね

必ず帰ってくるから

と、涙を浮かべてそう告げた



白い扉の向こうに消えた君は

約束通り僕の元へと帰ってきてくれたけど

君がもう一度笑顔を浮かべてくれることはなかった


月が空に輝く度に

僕は月を仰ぎ見る


君は月の光のようだね

そう例えたのは僕だった


多くの人の心の痛みや悲しみを

包み込むように癒す君

彼女が語りかける言葉たちは

彼女が紡いだ言葉たちは

闇夜を優しく照らしてくれる

月の光のようだと思った


月を見たら思い出して


そんなことを言ったのは

彼女が月の向こうに消える

一週間前のことだった


もしもの覚悟が強かったのは

誰よりも彼女自身だった



あの日君に差し出したその手で

どうして強引に連れ去らなかったのだろう


必ず帰ってくるから


君が告げたその言葉が

真実になるよう願っていたから

彼女が苦しみ決めた覚悟を

支えてあげたいと決めていたから


これからもきっと悔いるだろう

あの日君を抱き止めなかったことを


けれどその度思うだろう

それでも君を送り出すと


それが僕の愛の形で

それが君との愛の形だから

最後までお読みいただきありがとうございます


この言葉が月のあなたに届きますように



本編とは関係ありませんが

タイトルは、

昔、交流を持っていた書き手様の

小説のタイトルからお借りしました

もう読むことのできない作品なのが残念です

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― 新着の感想 ―
[一言] 引き止めてはいけなかったのかも知れませんね この手のファンタジーやオカルト、いつも思うのです その時引き止めても、結局いつかは違うものになるのでは、と 小説、どんな物語だったのか気になりま…
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