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わかりにくい詩たち

暴れん坊主とちょっとエロい優等生

暴れん坊主が

ちょっとエロい優等生に

言葉で殴りかかった


喧嘩の理由はただの勘違い

暴れん坊主の一方的な勘違い



私はどっちの子も好きだったから

なんにも言わずに見てた

ただオロオロとしながら



暴れん坊主はかわいい

子供みたいに自分の言いたいことばかり

わがまま通して

それでいて他人を気遣える

意外に礼儀正しい


ちょっとエロい優等生は優しい

大人な気遣いで自分を差し置いてばかり

エロいこと言って他人を笑わせて

注意されるのが嫌いな子に嫌われても

いつも優しい


だから優等生は暴れん坊主の

言葉の暴力を優しくかわすんだと

私は呑気に信じてた

ニコニコしながら



私は暴れん坊主に言った

かわいいなと思いながら

「しょうがないなあ、もぉ〜、いい加減にしときなさいよね」


優等生が私のニコニコを見てた

そのニコニコはどういう意味かと

私に聞いて来た


私は答えた

ヘラヘラしながら

「暴れん坊主はかわいいなあって、思っただけだよ」




あの時

ヘラヘラしながらじゃなくて

慰めるように

「私はあなたの味方だよ」って

なぜ言えなかったのか



後悔は相当先に戻さないといけない

つまり手遅れ

優等生はこんな私を見ているのが無理だと

そう言って

離れて行った



最後まで

彼は優しかった




私は鏡に映る女を絶対に許さない

誰にも許してほしくない

誰かにぶん殴ってほしい

自分でぶん殴ろうにも握力がたったの21.5kgしかない

せめて40kg以上でぶん殴ってほしい



なぜ私はわからないのか

なぜ私は他人の気持ちを考えないのか

なぜ私は

なぜ私は

なぜいつまでも変わらないのか

なぜあんなに優しくしてくれた優等生を

なぜ考えなしに傷つけてしまうのか

なぜいつも自分のせいで

なぜ

なぜ

なぜ



死んでしまえ



鏡を殴り続けて

拳も鏡も割れず

己の非力をただ

感じて座り込む



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