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元勇者の生まれ変わり

 おひさしぶりの投稿です。アホな新作で精神を建て直し、ようやく前に進めます。


 短いですが、お楽しみください。


 僕は、何者でもない。しがない下級貴族の三男だ。力も名声もなく、日々鍛練、勉学をこなすのも将来、家を出て行くための下準備にすぎない。


 だが、僕には夢がある。いや、いつからかはわからないが僕の中の何かが叫ぶのだ。



『幼い娘は尊い』と。


 僕の好みの女性像は『小さく』『純心』『かわいい』これらが複雑に絡み合った女性だ。


 そして、月日は流れ成人した。だが、僕の考えは変わらずにいた。幼馴染みの少女にも、あと数年したら僕は見向きもしなくなるだろう。いや正確には既に心が動かされなくなってきている。


 僕の中の何かが、そう魂が叫んでいるのだ。『純粋な子を愛せ』と。


 十五で成人してすぐに、家を継げない僕は職を探して育った町を離れ王都へと向かった。


 途中、魔物に襲われていた小人族の姫様を助け、さらに、空腹で森に倒れていたエルフの娘を助けと、王都へたどり着いた時には『小さく』『純心』『かわいい』という、全てを満たした彼女らに囲まれて、商業ギルド受付では『ロリコン商人』と呼ばれるようになっていた。


 解せぬ。とは言うものの、受付の女性には魅力を感じなかったのも事実だった。胸は大きいし、肌の張りも化粧で誤魔化しだしてるし。ウチの子らとは天地の違いがある。


 そう心で理解しつつも、腑に落ちないでいた。


 それはそうと、僕は商人になった。何を商品にするかも決まっている。『小さくて可憐な女性』の為のかわいい服を王都で仕立てて仕入れ、販売しようとしているのだ。販売相手は小人族の国。なぜ王都で仕立てるのか? それは技術的な問題だった、繊細にして華美、可憐な衣装を手掛けるには熟練の技がいるからである。


 助けた姫様からの報償金や、手回しのおかげで凄くスムーズに事は運んでいた。


 ある一点を除いて。


「――だから、なんで小さな子にこんな手のこった衣服を仕立てなきゃならんのだ!」

「ですから、何度もいうように彼女達は宝石なんです。綺麗な宝石も、意匠のこった金属を纏うと価値が上がるように、彼女達ももっとかがやけるのです!」


「無理だ! たしかに、生地は少なくてすむが、手間がそれ以上に増える! なんだ、このフリルってやつは! どこかの姫様に献上する気か!?」


「ですからっ! 女性は産まれながらに姫様なんですよっ! 期間限定ですけどもっ!!」


「頭おかしいだろ! このデザインでこの値段に抑えるのはムリだ!」


「行けるはずです! このサイズごとに規格を統一したら」


「なんで幼女専門服飾店にしようとするんだっ! ウチは王都では新顔だが、こだわりがないわけじゃないっ!」


「こだわりで、ご飯がたべれますかっ! むしろ、こだわるだけなら少女むけ服飾店になってもこだわってる事に変わりがないでしょう?」


 そう、服飾店の職人との取引がなかなかうまくいかないのだ。少女は過渡期。一時的であり、どんなに頑張っても一着の衣服は長くは着れないのだ。


 だが、それは、単価を下げ、量とバリエーションを増やすことで薄利多売を目指せるのだが、どうにもうまく伝わらないでいた。


「小人族の国に売るならまだしも、王都じゃ捌ききれないし、あんたも潰れるぞ」


「あ、いえ、売る相手のメインは小人族の国なんですけど。これ、専売許可証です」


「王国印があるし、名前が……こりゃ、小人族の姫さんの名前じゃないかっ! こんなのあるならはやく出せっこの馬鹿っ! わかった。ウチでやろう、ただし、他とは契約しないって条件付きでだ!」


「お、お願いします!」


 こうして、僕はロリコンハーレム商人への歩みを始めた。


 後に、この服飾店は子供服、小人族専門服飾店として人族の王侯貴族をはじめ、他の商人からも引く手あまたとなり、王都一の服飾店となるが、それは先の事である。

 不定期更新ですが、『ドッペル』『かんつり』『神チー』の更新を再開します。いつ書き上がるかは、新作の『人生ログアウト』でどれだけ弾けれるかに掛かってます(色んな意味で)


 よければ他の作品もご覧ください。

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