勇者は転生を望まない
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そうか。僕は死んだのか。とんだ一生だったな。魔王と戦わされ、撃退したらしたで、そのあとは色々な国から暗殺者を送られ、結局は魔王の方が正しかったのではないか……今では、本当にそう思う。
真っ白な空間に、揺蕩うように浮かぶ一人の青年の魂は明滅を繰り返す。
『次の人~どうぞ~♪』
その、白い空間に幼げな女性の声が響き、白一面の空間に一筋の光が差し込み、青年の魂を持ち上げていく。
「ここは?」
『ここは、神界の転生課です♪ って、あれぇ? おにいさん人間?』
今気づいたかのように、目の前の机に座る幼い少女が透き通る水色の髪をたなびかせ、首を傾げる。
「えっと、はい。人で、生前は勇者として生きて、その……」
『んん~? なんでぇ? 間違いかなぁ……う~ん。でも、うん。やってみよぉ~♪』
全く勇者の話を聞かずに首をしきりに傾けながら、一人言を続けてた少女は、顔をあげ、にこやかに笑いかけてきた。
『えっとぉ、貴方の転生担当をする女神です♪ なにか希望ありますか?』と。
もう、人生なんて嫌だ。魔物も、動物も、出来れば木か、岩にでもなりたい。
「あの。えっと、女神さま? 僕は転生をしたくないのですが……」
『うぅ~ん? どうしてぇ?』
僕の返答が不味かったのだろうか、幼い女神様は涙を瞳に浮かべ震える声で聞き返してきた。ふと、落ち着いて周りを見ると、女神さまの机の向こうに、他の……きっと神様だろう方が凄い形相で僕を睨んでいた。
口の動きだけでわかる。よく知る言葉だ、僕が最後を迎えることになった時も聞いた言葉だ。
『殺す!』と。
ついで『貴様、その女神を泣かせたら転生先だろうと滅してやる!』と、脳内に声が反響したのだ。死して脳があるわけではないから、きっと心に直接送り込まれているのだろう。などと、僕は一人納得していた。だが、勇者だった僕は高まりながら迫る危険に対して慌てて答えていた。それがいけなかった。
「え、えっと。ほら、僕の最後って味方に裏切られて死んだじゃないですか? だから」
そう告げた瞬間、さらに僕へ掛かる圧が増す事となった。
『うぅっ。転生者さん、かわいそう……』
ほろり、と女神さまのふっくらとした頬を一筋の雫がこぼれ落ちる。
お、終わった。生前も女性を泣かせ、最終的には僕が泣くこととなったが……学ばないな、僕は。そう自省の念にへこみながら、どちらにしろ、僕、次の生もきっと、ろくなもんじゃない。そう確信していた。
だって、ほら、もう女神さまの後ろから三名? 三柱の神様が僕を射殺す様な目付きで見下ろしてきてますもの……。
ああ、僕はなんでこうついてないのだろう。
最初の女神さまの感じからして、本来は別の神様に当たるところだったはずなのに。
終わった。そう思っていた僕になぜか天使が、いや女神が舞い降りた。
『わかりました。あまりにも転生者さんがかわいそうなので、少しオマケしちゃいますね? 秘密ですよ? ね♪』
そう言い、先ほどの泣き顔はどこかへ、今は天上の笑顔で両手で口の周りを囲い小さな声で僕に告げる。
『ほんとーはダメなんだけど。転生者さん、今度は幸運をつけとくからきっとだいじょうぶ♪ ね♪ だから、転生しよっ♪』
その、天上の眩しい笑顔を観て、僕は頷くことしか出来なかった。
その後、転生した彼は、もちろん記憶は無くしているものの、なぜかロリコンとなり、生まれ持った幸運でハーレムを築くこととなるが、それは別の話である。
ひさびさの更新で、なぜこうもロリネタを思い付くのか……それは、二次元ロリが好きだからさ←
はい、お巡りさん僕です!
ちがっ!ちがうんやっ!ひさびさに働くロリ女神を描きたかっただけなんや!
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