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堕天使、世界を往く~ドライ~

 遅くなりました!とりあえず堕天使ネタは一旦終わりです。

 どうやら、空腹のお腹に急激に固形物を摂らせたからか、娘は焼いていたすべての魚を食べ終わるとしばらくしてお腹を押さえながら、苦しんでいる。


「う、ううーん。なん……で、前世だ……と、こんな事……無かったのに……痛い、痛い痛い痛い!」


 ただでさえ汚れ、頬も痩けているのに、その上で苦悶の表情で脂汗を流す娘は、堕天使のわたしから見ても、お嫁に行けるのかしら? と不安になるほどである。


 そういえば、魔法で試してない物があるのを思いだす。たしか、聖魔法とかだと、回復なりを出来るとか、魔法構成課の神が嘆いてたっけ。水魔法にも回復するモノがあるんだよっ! わかるかよっ! とか……あの神様大丈夫かなぁ?


 あまりにも、見苦しいので、娘に手を当てなんとなくのイメージで『痛いの痛いの、飛んでけぇ♪』と思いながら魔力を放つ。


 白い輝きに包まれた娘は、苦悶の表情から直ぐに安らいだ表情へと変わる。どうやら、適当でもいけるらしい。堕天使は魔法ってチョロいなぁと眺めながら、苦しみ過ぎて体力を絞りきったのだろう、気を失った娘を見下ろす。


 あぁ、気を失ったのか、こんなに人間とは弱いモノなのかしら? 水浴びさせたりしたいのに……。


 そこで、堕天使の脳内にイメージがフッと湧いた。『綺麗にする魔法』というワードが。


「よし、どうせ気を失ってるし、実験ね♪」


 魔法が楽しくなってきた堕天使は、すこぶるご機嫌にイメージを練る。


 汚い水が、澄んだ水へと変わるイメージで魔力を発動する。


 水色の淡い光に娘は包まれ、綺麗になって――いかなかった。


「あれ? なんで? あぁ、水を綺麗にするってイメージだとダメなのかしら?」


 次は、汚れた服を洗うイメージ。更に干した白いシャツもイメージに乗せていく。


 今度は水色の強い光に娘は包まれ、綺麗になっていく。



 服が。服だけが。防具も綺麗になったとこを見ると、このイメージでは衣服限定になるようだった。


「ふふふ、うふふふふふ♪ いいわ、ならば成功するまで何度でもやってみせます♪」


 この世界に来て、こんなに楽しい気分を味わった事はない、むしろ神界に居たときでさえこのような気分を味わった記憶は無かった。なのに、堕天使は()()()()()()()の様に戸惑うことはなく、魔法を次々に娘に放っていく。


 なお、最初の魔法はどうやら血液をさらさらにしたようで、そのあとの魔法で、娘の肌艶、髪の艶、更に爪までも艶を出している。


 更に輪を掛けて、日焼けやシミ、ソバカスなども綺麗に消え去っていた。


「やり過ぎたかしら? まぁ、楽しかったからヨシとしましょう♪」


 そう呟き、綺麗になった娘を抱え、堕天使の住み処へと飛んでいった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

「なんだ! この量はっ! しかも、水系統の魔法に見えるのに、シミュレーションさせると生活魔法!? 何種類あるんだよっ!」


 某神界の、情報管理課魔法構成課の神の嘆きは、下界の堕天使に届くことは無かった。


「は? え? なにこれ? 医療魔法? 治癒じゃなくて? もうやだっ! わけがわからないよっ! これ、造ったヤツまじでキチ!!!!」


 多数の神々が更に後日、嘆きを上げるのだが、それはまた別のお話である。

 閲覧ありがとうございます。お陰さまで、ユニークPVが一月経たずに500を越えることが出来ました。


 一重に、見ていただける皆様あっての更新でもあるため、感謝しかございません。


 しかし、謝らなければならないのです。前書きに、堕天使ネタは一旦終わりとか書きましたよね?


 すまん。アレは嘘だ。多分堕天使ネタまだ続きます。だって、世界を往ってないもの!


 と、言うわけで次回の更新は明日の夜予定となります。よろしくお願いいたします。

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