幼い神々は休日を満喫する
やはり、間に合わなかった(´Д`)
僕らのサークル名は『遊戯の会』に決まった。
おにぃさん、おねぇさん達は誘っても参加してくれず、『歳の近い子達でのびのびした方がいい』と助言をくれた。
僕たちのような子供神とは、やはり楽しみかたなんかも違うのかもしれない。大人はどんな遊びをするのだろうか?
みんなで話し合ってもわからない。けど、専属の大天使のおねぇさんいわく『それはいずれ知れば良いことなので、今は知らなくてもよろしいかと』と、消極的? な意見をくれた。
今は鬼ごっこの最中だ。この鬼ごっこも、大天使のおねぇさんの助言で逃げる役は一人。制限時間は五分と決めて、逃げ延びたら大天使のおねぇさん特製のケーキが増えるという、うれしい賞品付きだ。
で、僕は今逃げている。
全力で走らなくても、追い付ける子は少ない。なにせ、僕が最年上なのだから…………。
普段通りの鬼ごっこをしなくてよかった。小さい子ばかり鬼役とかになると、泣いてしまうだろうし。とか、考えてたら木の上から鬼役の子が降ってきた、女の子なのに、思いきりがいいなぁ。
なんて、考えながら紙一重でかわす。
かわすときに、下着が見えたけど、くまさんパンツだった。転生課の女の子だったかな? なんて考えながら次々と迫る子達をひらりとかわす。
「もーーーー! 逃げるのずるいっ!」
「あっ! なんで、触れられないのーーー!」
「逃げないでーーーー!」
無茶を言う。鬼ごっこは逃げと追いがあってのものなのに……それに、あと一分で五分だ。ケーキは譲れない!
チャペルの壁沿いを逃げ、角を曲がったとき女の子三人が一気に空、前、右から襲ってきた。
「しまっーーーーーー」
「えへへー♪ 捕まえたよーー♪」
右から来た子に馬乗りにされる。
「降参! 降りて欲しいな」
「ええー? どうしようかなぁ♪」
「いや、降りてもらわないとパンツ見えてるから」
「!!!?」
僕の指摘を聞いて、女の子はすぐに立ち上がり後ろにさがった。
ちょっと気まずい雰囲気だけど、たかだかパンツ。なんで、女の子はパンツを見られるのが恥ずかしいのかわからない。
お風呂とか一緒に入るのに…………不思議だ。
このあと、僕らは八回程色々な鬼ごっこをして、みんなでお風呂に入り、大天使のおねぇさんの手作りケーキを食べて、家に帰った。
おねぇさんのケーキは絶品だった。チーズケーキに、ベリーのソースがたっぷり掛かっていて、爽やかな酸味と甘味が紅茶にとてもあっていた。
惜しむらくは、五分逃げ延び失敗で一切れのみだったけど…………また、今度の休みに頑張ればいいよね。
次の更新は明日の12:00予定となります。