第8話 魔法創造
今更な事ですが、この話は凄くのんびり進みます。
俺達は今日の疲れをとるため、簡単な料理を食べて、とっとと寝ることにした。
明後日からは筆記試験対策をするつもりだ。明日はやらん休ませろ。
俺はハギの部屋の隣の部屋で寝ることになった。
ハギの部屋は一番奥の部屋らしい。
まあ、この家の事は一切知らないからここを使うことにした。
部屋に入りベッドに横になると、直ぐに睡魔が襲ってきた。
最近――というか転生してから滅茶苦茶忙しかったので、俺はこの睡魔に身を委ねた。
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翌日、俺は結構早い時間に起きてしまった。
もうひと寝入りしようとしても、全然睡魔が襲ってこない。
俺は二度寝を諦めて、少し気になる魔法を使ってみる事にした。
特に俺が気になっているのは『魔法創造』というスキルだ。
これは俺が前世で持っていた覚えのないスキルだ。
少し調べた結果、文字通り魔法を創造するだけじゃなく、レベルを上げれば創造した魔法と創造した魔法をかけあわせ違う魔法を創れたり、創造した魔法を改造したりできるようになるらしい。
俺は面白半分で、適当に便利そうな魔法を創った。
最初に創った魔法は、『世界地図』。
効果を簡単に言えば、Goog○eアースである。
しかし、Goog○eアースよりも細かく見える。
まあ、人は見えないけど。
それに自分の知ってる地図――過去の地上しか写し出されていないから、自分自身でこの世界を歩かなければ最新式の地図には出来ないのだ。
この魔法と『精霊眼』は、相性が良さそうだ。
二つ目に創った魔法は、『検索魔法』。
効果はその名の通り、検索だ。
だがこの魔法、この世界の事がだいたい何でも分かる。
ただ、消費する魔力の量が半端じゃなかった。
まあ、そのぶんいい魔法ができたのし、二つを同時展開して使えば結構な情報収集力が手に入るので、いいが………。
そんなことをしていると、『魔法創造』のレベルが上がった。
魔法創造時の消費魔力が減少した。
魔力を結構使って疲れたので、少し寝ることにした。
俺が次に起きた時、窓の外は完全に明るくなっていた。
ってか昼。
俺は欠伸をしながらも無駄に豪奢な階段 (手摺も色が派手)を降りて、朝飯を作るために台所へと向かった。
この豪邸の台所はリビングの近くにある。歩いて数秒の距離。便利ですね。
この家の台所は食材、調味料、調理器具等俺の知らないようなものまである。
そういう物には、『精霊眼』を使ってなんとかしますが。
一応、今日の朝食はパンとさっき作ったシチューだ。
ちなみにハギはまだ起きていないし、料理が出来ない。食事は俺が作る事になる。
………ああ、面倒くさい。
ちなみにハギのお父様はこの村で結構な地位に着いていたらしい。
そりゃあいい家に住んでいるわけだと、俺は納得した。
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朝食を食べた俺は、昔使っていた家に来ていた。
移動方法は、転移魔法です。
俺の住んでいた家は、森の奥の方にある。
研究には最適な場所だった。
そのせいで食事をとらない日が続き、倒れたこともある。
しばらく森を歩いていると、少し不気味に見える木造の一軒家 (和風)がぽつんと建っていた。俺の元の家だ。
この家には、魔法陣や物理的なトラップが多くあり、ここを突破するのは至難の技だ。
まあ、この家の主である俺は自分の魔力を使えば入れるが。
家の中は予想通り、綺麗だった。
俺は、目的地へ少し早足になりながら向かった。
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