第38話 ハギへのサプライズ
俺達が家に直接転移した数時間後、ハギが目を覚ました。
今は昼時だったので、昼食を食べた後に、俺の血を飲むらしい。
「さて、それじゃあ、『血』飲ませて!」
昼食を食べ終わった瞬間、即座に俺に言った言葉だ。
元気だな。さっきまで頭痛で倒れていた奴とは思えない元気さだよ。やっぱ若さか。
「……わかったよ、そう言う『約束』だしな」
俺がそう言うと、即座に俺に抱きつき、牙(八重歯)を出す。
うーん。まあ俺達は師弟関係だからセーフだとは思うがな、そんな簡単にすぐ男に近寄るのはどうかと思うぞ。ハギよ。
「それじゃあ、いただきます」
ハギはそう言うと、牙を首もとに刺した。そして、その場所から力が抜けていく感じがした。
そして、貧血一歩手前になったので、吸血を止めさせた。
ハギに異常が無いか聞くと、「異常? 一切ないよ? 凄く美味しかったし」と、口元の血を拭きながら言った。
まあ、俺には血の味なんて分からないので、なんとも言えなかったが………。
その後、俺達は庭に出て、ハギにサプライズプレゼントをした。
俺には、女子にプレゼントなんて何あげればいいか分からなかったので、『精霊契約』をする術式と、『精霊』を召喚する術式をプレゼントした。
これさえあれば、『精霊』がハギを守ってくれるし、ハギに危険が迫ったら俺に教えてくれるだろう。
まあ、ハギが精霊と契約する気があるならだけど……。
「ねぇ、ケイとは『契約』出来ないの?」
俺はそう言われて思い出した。
自分が『精霊』だと言う事を。
って訳で、久しぶりに『ステータス』を開いた。
種族は………なあ、『精霊神』ってなんぞ?
…………ま、まあ、あの魔法陣は『精霊』であれば契約出来るはずだ。
きっと大丈――っていうか、俺はその魔法陣使わずに『精霊契約』できるじゃん。
俺がハギにその事を伝えると、ハギは驚きながらも、嬉しそうに笑った。
一章終了まであと一話くらいです。
このあとテキトーなキャラクター紹介いれて二章に移ります。