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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第一章 転生者(精霊)と生活
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第37話 儀式後

「おい、大丈夫か? 体に異常はないか?」


 ハギは『儀式』――『吸血副作用操作教示』が終わっても魔法陣の上に立ったままの状態だった。

 何か問題があったかな? あったら今のうちに改造しておこう。


「う、ううん。大丈夫、何にも問題ないけど……」

「けど?」

「……少し、頭が痛い」


 ……どうやら、頭の許容量をオーバーしそうになったらしい。

 そりゃあそうだ。無理やり頭に『情報』いれたんだ、頭だって痛くなる。


 やっぱ情報強制処理・定着をさせる魔法も加えた方がいいのか? でもなぁ………。


「……そうか、少し休んでろ」


 俺は『闇魔法』や『付与魔法』に入る魔法の1つ、『睡眠魔法(スリープ)』をハギに使い、眠らせた。

 ……起きる頃には、頭痛も治まっているだろ。治まってなかったら『治癒』でもなんでもすればいいし。


「……まあ、こんなカンジだ。わかっているだろうけど、あの頭痛は起きちゃうものだから」

「おう、すまんのう」


 もう直すのも面倒なので、俺はそう言い残し、転移で家に帰った。


■■■■


 ケイが帰った後、広場には静寂な空気が流れていた。

 それは言うまでもなく、ケイのせいである。

 ケイは彼らの魔法陣を改造し、魔法陣の能力を大幅に向上させたのだ。

 それも、一瞬で。

 若き『吸血鬼(ヴァンパイア)』達は、神聖な場所を汚すなんて! と、憤る者もいたが、魔法陣の一瞬での改造を見て、そして説明を受けてただただ唖然としていた。


 そして『吸血鬼』の中で一人だけ、キナガだけは違った。

 本当にあの『救世の勇者』だったのだ。

 顔に出ていないが、内心大騒ぎしっぱなしだ。


 一体どうすれば、あんな高度な術式を一瞬で書き換えられるのか?

 どうすればあの境地――極地に至れるのか?

 それが吸血鬼(ヴァンパイア)達一同がケイの改造を見ての感想だった。

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