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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第290話 第三学年一学期5 ハギ視点

 冒険者ギルドで色々と説明を受けた翌日。その午後。

 私は冒険者ギルドにある模擬戦場の待合室で、決闘の時間になるのを待つ。


「はぁ……」

「よおハギさん──って、なんか暗いな」


 伽藍としていた待合室に入って来たタクヤさんが、周りを見渡しながらそんなことを言う。

 暗い……かな? 私としてはこれくらいの明るさで十分なんだけどな。


「ハギちゃん。調子はどう?」

「んー、最悪かなぁ」

「ええ!? 体調悪いの!?」


 これから貴族様と決戦……ということで気遣ってくれているんだろう。ツユちゃんは私の返答を聞いて凄い勢いで心配してきた。

 素直に嬉しいけど……体調はいい方かな。


「気分の方かな」

「あー、相手貴族だしな」

「勝つにも色々気を使うのよねぇ」

「そっちは別に気にしてないかな。勝てるし」


 実際に経験でもしたのか、遠い目をしているタクヤさんとヒヨリちゃんはさておき、私が気乗りしない理由をツユちゃんに話す。


「面倒じゃん、戦闘って」

「……え」


 何故か唖然とされた。

 タクヤさんとヒヨリちゃんに視線を向けると、どこか不憫なものを見るかのような視線を向けられた。


「……なんか貴族様が可愛そうに思えてきた」

「つーかアレだな。ハギさん、啓に似てきたな」

「「確かに」」


 そうかなぁ?


「だって、別にもう私に関わらなければ済む話じゃん? それを決闘だのなんだのってケチつけて私とケイを離そうとするんだし、戦闘狂でもない限り乗り気にはならないよね」


 ちなみに私とケイが離れることになるのは私が負けた場合。

 私が勝った時に相手が飲む条件は「金輪際私に関わらない」。果たされるかは不明だけど、これだけ人前での約束もしたし、わざわざ客……もとい冒険者も見れるようにするとのことだし、勝ってケチはつけられないだろう。

 

「でも凄い自信だな。魔法は使っちゃいけないんだろ?」

「戦闘中はだし『魔法は』ですよ?」

「……うわぁ」


 何故かタクヤさんに引かれたけど……どうやらそれでタクヤさんは理解を示したらしい。さすがケイの親友さん。

 ツユちゃんとヒヨリちゃんは何のことだかと頭の上に「?」を浮かべていたけれど、タクヤさんに話を聞いて納得したり若干頬をひきつらせたりしていた。


「逆に難癖つけられそうだけど……」

「ルールを明確にしなかったのが悪い。まあそれで不敬だのって言われたらあれだけどな」

「別に言わなければバレないし、難癖つけるようなら勝負前の『約束』を出せばいいだけだよ」


 ギャラリーもいるからね。そう易々と権力を振りかざせないと私は思うな。


「そこまで考えてるのか……」

「全てケイに教わりました」

「まさかの!?」



 他愛ない雑談に興じていると時間はすぐに過ぎ、先生が私を呼びにきた。


「じゃあ行ってきます」

「行ってらっしゃい。御武運を!」

「頑張ってね!」

「絶対勝ちなよ!」

「はーい」


 応援に対して適当に返事をして模擬戦場に向かう。

 さて、乗り気はしないけど……勝ちますか。

 次回もハギ視点確定演出ktkr

 三回目ワクチンの副作用か何だかは知りませんけど、肩が痛くて執筆に集中出来ないです。

 そして大学のレポートも書かないとだったり自動車学校行ったりと何かと忙しくって今回は短くなりました。ホント申し訳ない。

 最後に、貴族の青年よ、君の名前もまだなんだ。格好いい名前をつけるから許しておくれ。

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