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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第288話 第三学年一学期3

「ところでさ、文化祭には来るの?」


 勉強の手を止め、ハギはそんなことを聞いてきた。

 文化祭……間違いなく学園の文化祭のことだろう。今年は文化祭の年か。


「俺が行ってもな……って感じがするが」

「見て回るの大変だろうしねぇ」

「ちなみにハギのクラスは出し物決めたのか?」

「全然。まだ案出し合ってる途中」

「そりゃそうか」


 まだ新学期始まって一月と経っていない。早いクラスでは決まるものだが、例年──というか昔から大体二三カ月経たないと決まらないんだよな。


「なるべく早く決めた方がいいぞ? あれ、出し物の内容は被ったら後に出した側が別の出し物に変えないとだから」

「それマツバ先生にも言われたよ。『だから複数の案を出せ』って」

「そしたら混沌とした、と」

「特にタクヤさんが暴走してる」

「アイツそういうの好きだからなぁ」


 余裕で浮かんだわその姿。

 それでもハギが言うには文化祭実行委員もやっているようだし……行ってみたいとはちょっと思った。

 ハギはそれで何かが決壊したのか、とても饒舌になってその時のことを話し始めた。


「それに酷いんだよ? 『出し物と言ったらメイド喫茶! これ以外ありえない!』とか。それに賛同して男子達はそれを推し進めるし女子の一部は『執事喫茶を希望しますわ!』とかいって対抗しだすし、タクヤさんの奥さんは『でしたら指名制で──』とか変な案をだすし」

「キャバクラやろうとしてんのかよ」


 思わずそんなツッコミをしてしまった。まあキャバクラなんて行ったことないので適当半分なのだが……。


「あ、それヒヨリちゃんも言ってた。ちなみにヒヨリちゃんは校内全域を使った宝探しゲームみたいなのを提案してた」

「相変わらずスケールが大きいな」

「タクヤさんが他に動物にレースをさせてその順位を当てさせようみたいな出し物を提案して怒られたしまだマシかなって思うけどね」

「同じにしてやるな……それで出し物はどれだけでたんだ?」

「知らない。私は出してないけどクラスの大半が色々書いて出したっぽいし、それでタクヤさん発狂してたし」

「もっとクラスに興味持ちなさい」

「えぇ……」


 本気で嫌そうに「えぇ……」とか言うなよ。んでもって体重をかけんな心臓に悪いだろ。

 とはいえなんだかんだで満足してそうで何よりだ。もう少しクラスメイトと関わってほしいが本人としても問題はないようだし気にしないことにする。


「それで結局、ケイは文化祭来るの?」

「行くぞ」


 面白そうだし。

 それを聞いたハギは文字通り跳んで喜んだ。

 大げさな反応とも思ったが、そこまで喜ばれるとこっちまで嬉しくなり、少しだけ口角が釣り上がったのを自覚した。

 前回の続き。文化祭編は二学期で、ということにしようかなぁ。

 次回は少しだけ時間が進みます。たぶん。

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