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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第255話 第二学年冬季休暇3 【ハギ視点】

 お店に入った私は、まず店員さんが確実にいるレジへと向かう。向かうと言っても、レジは出口のすぐ近くにある。ケイが言うには盗難防止対策にらしいけど……忙しい時は意味なくない?

 私はレジにいたお姉さんに話しかける。


「すいません。連れが車椅子なんですけど、大丈夫ですか?」

「お連れ? 保護者さんかな」

「あ、はい」


 いえ、恋人 (願望)です。とは言えなかった。というか恋人や師弟と訂正した方がケイの入れる可能性が低くなりそうだったから頷いておいた。


「なら、大丈夫よ」


 それはよかった。私は安堵してケイのいた場所へ戻る。

 ていうか保護者て……チビなのはわかってるけど何か複雑な気分になる。



「ケイも入っていいって!」

「ん? 俺も入るの?」


 外で待っていたケイは入る気もなかったのか、出てきた私にそんな言葉を返してきた。少し目が見開かれたから、本当に想定していなかったんだと思う。

 ……言葉にするのはとても恥ずかしいけど、私はこの外出をデートだと思ってるから、出来るだけ一緒にいたいんだよね。あとどうせ買ってもらうのなら、ケイに『似合ってる』と言われる物を買いたい。


「え、だって奢ってくれるんでしょ?」

「確かにそうだが……」


 ──恥ずかしい本音は言わないことにした。奢ってもらうなら着いてきてもらった方が手っ取り早いというのも嘘ではないのだから。

 ケイの車椅子を押しながら再び店内に入る。

 先ほどまではそこまで視線が向かなかったけれど、所狭しとアクセサリーの並んでいるけどお店の中は広い。通路は三人くらい並んでもぶつからないくらいには幅があるから、車椅子のお客さんでも問題ないのだろう。


「欲しい装飾品は決めてるのか?」

「どうせならケイにも見てもらいたいなーって思って見てない」

「ほいほい……感想は期待するなよ」


 やった。何だか色々着けてみたくなってきた。

 私は車椅子を押しながら店内を物色する。ケイも見てはいるけれど興味はそこまでなさそうだ。


「そういえばケイも装飾品ってあんまり着けないよね」

「俺が着飾ったって仕様がないだろ……そういうのはお前のように華のある奴に任せる」


 ケイも華のある人だと思うけど……贔屓目ってやつなのかな? 似合いそうだと思うんだけどなー。


「……ケイってこのクロスネックレス? これとか着けてそうなのに」

「それは暗に牧師っぽいと言ってるのか……?」


 偶々目に入ったネックレスを取って言ってみたけど……確かに普段着が黒一色だし、牧師っぽいといえば牧師っぽいのかな。


「てか重たそうなヤツ見つけたな……見てるだけで肩凝りそうだわ」

「ねー」


 私はネックレスを元の場所に戻して、散策を再開。

 今更だけどアクセサリーって基本、私もケイもつけないから欲しくないんだよね。お洒落する時の必須アイテムとは知ってるけどさ……こうして出かけることほぼないから持ち腐れになるんじゃないかなーと思い至ったわけですよ。


「……宝石のついたブレスレットか」

「? 何かあったの?」


 ケイの呟きで私は歩みを止める。

 止まったのはブレスレットの売り場だ。


「いんや? どうせなら普段使い出来る装飾品ならいいだろうと思って……小さな宝石があしらわれたブレスレットくらいならいいのかな、と」

「宝石って……アメジストとか?」

「そうだが……」


 別にそれだけじゃないだろ。と苦笑気味に言われ、とても恥ずかしい気分になった。


「あ、でも綺麗だね」

「そうだな」


 各々で気になったブレスレットを見る。

 私はまず、小さなルビーが等間隔に着いているブレスレットを手に取った。


「あ、軽い」

「……」


 そこかよとは自分でも思いました。

 色は……もう少し濃いめの赤ならばなぁって。

 それからも少し物色したけどピンとくるものもなく、ケイを置いて少し移動。

 ブレスレットの隣には眼鏡が売っていた。


「へぇー、雑貨屋さんでも眼鏡って売ってるんだね」

「度は入ってないけどな」


 そういうお洒落もありか……ありかも。眼鏡かけてる人って知的に見えるし。

 そんな訳でひとつ拝借して着けてみた。


「どうかな」

「似合ってるぞ」


 即答だった。

 私はかけてる眼鏡を変えてまた聞く。


「どうかな」

「似合ってるぞ」


 ちなみに着けた眼鏡は最初のヤツと形が同じ色違いだった。


「これは?」

「似合ってるぞ」


 どうしよう迷う。青も綺麗だし赤も……どちらも似合うって言われたからなぁ!

 いやー迷うね! これは新勢力を入れたほうがいい! それで決めよう!

 そう思って私は少しネタに走ったような眼鏡をかけてみた。


「どう?」

「大正ロマンを感じるな」


 意味わからないよ! ……でも似合ってるっぽいし? この丸眼鏡を買ってもらおうっと!


「それだけでいいのか?」

「うん」

「そうか……メガネチェーンも買っておけ」

「え? なんで?」

「それ絶対に落ちるからな……」


 確かに最初にかけたメガネと比べると少し重たいけど……落ちるのかな? わからないけど備えはしといたほうがいいよね。

 そんなわけで、私達は丸眼鏡とメガネチェーンを買ってもらって、装飾品店を後にした。

 ちなみに会計時、店員さんがケイに「可愛いお子さんですね」と言っていたのが地味に心に刺さった。恋人希望です……。

 宝富士が宝くじに聞こえるだけの○4時間テレビでした。大喜利めっちゃ面白かったです。

 そういえばコラで1145○4時間テレビとかありましたよね。ホモが世界を救うあれのタイムスケジュールがとても気になる……13年だぜ? そんなに何やるの。せめて810時間で……それでも一月ですか。何をやるんでしょう。タイムスケジュールがk(以下略

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