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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第239話 第二学年二学期

「それじゃあ──『第一回 啓に勉強を教えてもらおうの会』のはじまりー!」

「「いえーい!」」

「い、いえーい?」

「いえーいじゃねぇよ」


 二学期初日。始業式を終えて帰った俺は、午後から応接間を使って拓哉、園部、五十嵐、ハギと共に勉強をすることになった……らしいが全く現状を理解できん。


「あと五十嵐さんは無理してコイツらのテンションに着いていかんでいい。そしてハギ、お前は教える側だろう」

「えー、私も分からないところあるし?」

「あ、私が教える側やりますよ」


 ありがてぇ。


「てか拓哉、嫁さんはいいのか?」

「ん? 啓の家なら無問題(モウマンタイ)だ。サーシャも『啓さんなら問題ない』ってさ」


 いや問題しかないわ。お宅王族だよな? 教えて差し上げろよ。


「つーかお前『勇者』だろ? カテキョの一人や二人はいるだろう」

「教え方が合わん!」


 ドヤ顔で言うなっての。しかしながら教え方が合わないなら自分で頑張れと思うのだが……。


「俺の教え方が合わなくても知らんからな」

「おうよ!」


 拓哉はささっと勉強道具を広げて早速勉強を始める。まあ要領はいいし、コツさえ掴めばどうにか出来る奴だ。勉強嫌いなのが玉に瑕だが。


「そんでハギは歴史で、園部は……」

「私は数学と歴史」

「……いや、暗記科目じゃん」


 何なら考査なんて暗記すりゃあ出来るだろうが。

 拓哉の台詞に内心ぼやき、テスト範囲を思い出す。

 この世界の人類の歴史は限りなく浅い。それは長命種──エルフ、ドワーフ等──が以前の歴史を伝えなかったからだけではなく、何度も滅んでいるからに他ならない。とはいえ滅び方や被害の大きさは様々であるため、歴史に不自然に穴が空いている場合もある。


「……取り敢えずハギも園部も重要語句をノートにでも書いて覚えろ。関連する語句なら文章のようにするのもいいから、兎に角書け。数学は公式覚えて当てはめろ」

「公式かー。基本は分かるけど公式の名前が地味に地球(あっち)とは違うからこんがらがるんだよねー」

「名前で覚えんな。もう反射的に公式が思い付くくらいまで問題解いてろ」


 数学は基礎の部分は地球のソレと同じだが、名称が異なる部分もある。まあそりゃね? こっちの世界にピタゴラス教団はいなかったしフェルマーだっていない。

 つーか教団とかは『世界の救済』を謳って世界を滅ぼそうとする輩のが多かったな。魔法の怖さ再認識したわ。


「拓哉はどうだ?」

「……魔法学が難しいぜ」


 それは仕方ない。何せ直感で使う人が多い『魔法』を学問に落としこんだモノだからな。


「魔法学に関して言えば……魔法陣についてしっかり予習しておくことくらいか。後は数学だし」

「うん……それはわかるけどさ、一つ言わせてもらう。魔法学って他の学問にも足突っ込んでるよな」

「まあ学問なんてそんなもんだ」


 何なら数学にはどっぷり浸かってるからな。『魔法学』。

 まあ『東洋魔法学』の分野なら数学より言語方面の学問を重視するのだが……他のジャンルに突っ込んでることに変わりないわな。あと深入りすると複雑怪奇過ぎて困る学問でもあるんだよなぁ。


「ちなみに啓は何やってんだ?」

「ん? 何も?」


 寧ろ急にやってきて変なこと宣言されて困惑している中で勉強を教えられてる状況に驚いてるからな。そしてそこまで器用じゃねえから他人の勉強教えながら自分の勉強は無理だし。スキルを使えば出来るが今は使いたくない。


「ケイー、やっぱ頭の中でこんがらがるー。というか名前間違ってるから見てるだけで辛いー」

「知らん。文句あるなら歴史研究に人生を捧げてる奴らに言いなさい」


 俺に言うなっての。

GWですね。今年がもう1/3終わってるんですね。

早いなぁ。

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