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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第213話 第二学年一学期 魔術大会10

 魔術大会は案外過密スケジュールだったりする。

 初日である昨日に開会式&個人戦予選を全部行い、二日目である今日はタッグ戦予選を全て──誰もが得しない………というか忙しく働くこととなる激動の二日間だが、魔術大会はそれで半分。それも『一学期の魔術大会は』だ。

 三日目四日目は二回戦目のための予備日なのだが、参加人数が多い場合に限る話だ。


「今年は三日かねぇ………」

「四日目も個人戦予選になるんじゃない?」

「かもなぁ………」


 正確な数字はわからないが、個人戦は二百人以上が参加しているとか。あんまり知らないが。故に三日目──つまり二回戦目が開催されることは確実だ。もしかしたら四日目もある。

 それに対しタッグ戦は俺達を含めて十六組。今日で八回戦えば準決勝出場者が綺麗に四組決まるので、今日中に終わるだろう。


「──それにしても、今日もその『カリギヌ』? とやらを着てるんだね」

「………あー、いや、これ『狩衣』じゃねぇんだけど」

「?」


 え、違うの? と、そんな様子のハギに、どう説明しようか迷い、思わず頭を抱えてしまう。

 ………水干で伝わるか? いやわからねぇよなぁ………。


「これ、獣人の伝統衣装なのはわかるよな?」

「うん。去年の夏休みの旅行中に見たよ」


 覚えていたようでよろしい。


「あれは獣人が普段着用に薄く作られているんだが、これはそれの『儀式用』の衣装だ。少し厚く作られてる」

「へぇ………」


 ハギは振り袖を引っ張ったりと興味津々である。とはいえ何か居心地悪い。


「これを着て舞って、妖精が面白いと思ったら、妖精は力を貸してくれるんだよ」

「へぇ………」


 ちなみに獣人にとって服装は、結構重要なものだったりする。

 古来より人寄りの獣人と獣寄りの獣人とがいた彼らだが、それ故にそれを判断できる薄着や、肌を見せるという事柄はタブーになりかけていた。故に獣人は長袖を好んで着るのだが、獣人には体毛が濃く、普通の服装では蒸れる獣人も多い。その為に着物のように通気性の高い服装が特に好まれていたのだ。


「──っと、まあ豆知識くらいに覚えとけ。雑学でも可」

「はーい………っと、そろそろ出番?」

「かもなぁ………じゃあ行くか」

「おー!」


 俺達は控え室から入場口に移動を始める。

 今は二回戦目が繰り広げられている最中。俺達は四回戦目のため、念のためもう行かなくてはならないのだ。


「その格好って歩きにくくないの?」

「めっちゃ歩きにくいぞ。慣れればそれほどでもないが」

「だよねー」

魔術大会終わらなっ!

いえ終わりますよ。終わらせますけどね? というか終わりまでの大まかな道筋はあるので、学生編はそれこそ『学生だからできること』をどっさり彼らにやらせたいのです。

そんなわけですから次回かその次の話で魔術大会の一学期編は終わりです。改めてこの魔術大会には私の怨念がねっとりと入ってますよね。教師陣頑張れ。

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