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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第212話 第二学年一学期 魔術大会9

 始まった………のは良いのだが、とりあえずこれだけは言わせろ拓哉よ。


「あれは痛い。いや正論だけどさ」


 ぶっちゃけ背筋がブルッとした。

 ちなみに隣でハギもブルッと震えていた。


「あれは………言う側も言われた側も恥ずかしいよね」


 というか聞いてるこっちが恥ずかしくなってくる………とのこと。ホントそれな。とりあえず薗部にいじられないことを願う。

 そんな拓哉の戦い方は極めてシンプル。ただ相手の剣撃を受け流す。それだけ。

 一歩も動かず、剣だけを受け流す。蹴りが来そうになれば即座に離れ、それ以外は拓哉が使う剣を治す程度しか行わない。

 それを巧妙に激しい戦いに見せるから、会場の盛り上がりは最高潮。もはや一種の芸術だな。

 ………というか拓哉の相手、真剣使ってね?


「………ま、なるようになるだろ」

「? 何かあった?」


 疑問符を浮かべるハギに、俺は拓哉と戦う相手の剣を指さす。


「拓哉の相手の使ってる剣な………真剣だわ」

「へぇ………?」


 早速『鑑定魔法』でも使ってみたのだろう。しかし思うような結果は見れなかった様子。

 再び怪訝の視線を送ってきたので、とりあえず。


「『鑑定魔法』は遠目からじゃ使えねえっての。あとハギに知識がないから、近場で見たとしても判断できねぇよ」

「………なんか損した気分。というかそれヤバくない?」


 まあヤバいな。けど慌てる必要はそこまでない。


「拓哉なら大丈夫だろ。ほれ、今も元気に剣を流してるんだから」

「なんか薄情すぎない?」


 確かに客観的で他人事のような感想だが………ハギ、お前もどこか納得した様子だし、中々に薄情者の素質はあるぞ。それを口に出したら拗ねそうなので言わなかったが──っと、もう決着か。

 フィールド上では、息切れをしている貴族の青年と、余裕のある真剣な表情をする拓哉の姿。

 そういや拓哉の集中力もすげぇよな。アレ、スキルなしで長時間集中してんだもん。その分、飽き性ではあるが………。

 拓哉が再び貴族さんの剣を受け流し、魔力を込めた一撃を放つ。


──その時、俺達は捉えた。


「何………あの魔力」

「………」


 拓哉の身体を、持つ剣を、赤黒い魔力が一瞬だけ染め上げた。

 あれは………。


「──さて、帰るぞハギ。今日の試合はこれで終了だ」


 終了のホイッスルが鳴る前に俺は席を立つ。

 ハギもどこか不満げな様子だが、席を立ち、椅子を元に戻す。これでもう帰るだけ。幸い荷物は持ってきていない。どうせ今日一日授業はないから、持ってくるだけ無駄なのだ。


「明日はタッグ戦だー、とりあえずお前どうする?」

「ケイを肉壁に魔法乱打とか?」

「ひでぇけど現実的なんだよなぁ………」

サブタイトル変えてみた (唐突)。

鬱陶しいようですがカクヨムのほうの新作もよろしくです。URL↓

https://kakuyomu.jp/works/1177354054922699836

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