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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第198話 第二学年一学期2

 部活動。それは青春を棒に振ってまでする必要のあるものだろうか? 俺はそうは思わない。

 しかし部活動──特に運動部に入っていると、後々の進路で些か有利にも不利にもなる。それが顕著なのがサッカー部や野球部だ。まあ理解できないわけじゃない。十代の頃から上にたち、責任を取るという経験は、どんなものであれ生かせるものだ。だからわかるのだが、納得できるかと言われれば否である。

 まあ何が言いたいか簡潔にまとめると──


「「部活動面倒くせぇー!」」


 教諭に呼び出された翌日の放課後。俺とハギは部活動を一通り巡り終え、教室で大声で叫ぶ。

 あくまで一通りめぐっただけ。細かく見ていくとなると、時間が足らない。


「そもそも何でこんなに多いんだよ? 思想の違い? 知らねぇよ合併しちまえよ!」

「そうだよ! それに同好会って何さ!? 普通に既存の部活に入ろうよ!?」


 本当になー。その後も俺とハギで学園の部活に対する愚痴を言っていく。

 確かに必要かもだが、強要するなと言いたくなるものだ。


「──お二人。すまないが下校時刻だ」

「「………はーい」」


 咳払いと共に、教室の出入口にいるマツバ教諭の声がやけに響く。

 ………あー、これ響いてたな。で、駆り出されたか。後で胃薬を恵む必要があるかもしれん。


「じゃあ先生さようならー」

「さようなら、先生」

「おう。まあ待てお前ら」


 ぐえっ。鞄持ってさっさと帰ろうとしたら首根っこ掴まれました。虐待だよね? あ、はいスイマセン大人しくするんで許して。


「週末には入部届を出すように──さっきのは聞かなかったことにしてやる」

「りょ、了解です」


 解放された俺は、そそくさと下駄箱に走る。そこには先に逃げたハギが何事もなかったかのように待っていた。


「遅かったね」

「黙れ」


 その笑顔が無性に腹立つので、軽めのチョップをお見舞いする。


「ぶった! ママにも叩かれたことないのに!」

「軽くチョップしただけだろうが。あとその声やめろ」


 ついでにその台詞は危険だから止めぇや。てか何故知ってる? 偶然か? それとも拓哉か? まあいいけど。

 ハギは反応が気に入らなかったようだが。


「結構気に入ってるんだけどなぁ」

「せめて『ぶった! 二度もぶった! 親父にもぶたれたことないのに!』と使え」

「はーい」


 暖気な会話をしながら、俺たちは帰路につく。

 幸いなことに、部活動に関してはもう決まったので、俺もハギも心配はしていない。明日書類を提出すればいいのだから。


「………これが通るか、それが問題だ」

「だね。そしてタクヤさんは?」

「引っ捕らえられてたよ。嫁さんに」

さて、どんな部活に入るのやら………

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