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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第177話 第一学年冬期休暇5

「プレゼント交換~!」


 野郎の声が虚しく響く。

 ………。


「んじゃ、解散ってことで──」

「待て待て待て待て!」


 俺たちが席を立とうとした瞬間。とてつもない速さで止めにかかる拓哉。

 ………いや、別に本当に解散する気はなかったぞ? ホントダゾ?


「まあまあ落ち着け。からかっただけだろ?」

「息ピッタリすぎだなぁおい!」


 そうかね? 俺たちは座り直す。

 拓哉はそれを確認し、一つ咳払いをして話し始める。


「さて皆、プレゼントの用意はいいか?」

「………」

「………」

「持ってきたわよ」

「私も………です」


 五十嵐と園部がきちんと包装されたプレゼントを取り出す。

 ………さて、重い沈黙が場を支配する中だが、勇者はその勇ましさを発揮した。


「もしかして啓とハギさん………プレゼント持ってきてない?」

「「いや、あるけど?」」


 ズコーッと音がしそうなズッコケ、俺始めて見たわ。現実で。 

 俺とハギもプレゼントを取り出す。


「いや何さっきの沈黙!」

「拓哉。少しその反応は古くないか?」

「俺らの時代はこれが普通だよ!」


 ギャグ漫画のな。

 そんな一波乱を起こしながらも、プレゼント交換を開始する俺たち。

 交換というかシャッフルというか………これ最悪自分にかえってくる可能性あるよな?


「──はいストップ! 止まれ!」


 拓哉の合図に始まり、拓哉の合図で終わった。まあ進行役が拓哉だから当然だな。


「よーし。じゃあ開封は各々。今ここで見てもいいし帰ってからのんびり見てもいいってことで………」


 と、拓哉は締めくくり、懐から54枚のカードを取り出す。

 懐かしいなぁ………クリスマスパーティーという名のトランプパーティー。


「んじゃあ、俺紅茶持ってくるわ」

「あ、壊れた時計あるか?」

「おうともよ」


 ──ついでにアリスのお茶会もやったなー。

 なお園部とハギは疑問符を浮かべており、五十嵐は理解した模様。

 ………何かむなしさが。



「──さて、毎年恒例ババ抜き大会ー!」

「いやー、今年は参加者が多いですねぇ。拓哉さん」

「毎年二人でしたからねぇ啓さん」


 二十代の独身男がボロアパートの一室でやっていた聖夜のババ抜き大会。大分グレードアップして復活を果たしたのだ。

 なお女性陣からの視線が優しいモノになっている。おい止めろ。


「──まあ別に罰ゲームとかないし、気楽にやろうぜ? 眠くなったらすぐ言えよ?」


 解散の合図だけは設定して、俺たちはババ抜き地獄へと足を踏み入れた。


 余談だが俺と拓哉でこのババ抜き大会をやった時、終わるのはだいたい朝方だった。

時期を考えろ。そうおっしゃる読者様がいるかもしれません。ごもっともな意見です。しかし、しかしです。やらねばならぬと私の中の何かが叫んでおるのです。

………はい。すいませんでした。反省はしてません更新です。

何故か『はっき』と打ったら予測変換の一番目に『発狂』と出てきたことが執筆中一番の衝撃でした。


まだまだ冬休み──クリスマスは終わりません。冬休みはもっと終わらない。

ここからは大人のターン! 良い子にはプレゼントが配られるのですよ?

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