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100回目の転生で精霊になりました  作者: 束白心吏
第四章 精霊達の青春………?
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第152話 第一学年二学期 体育祭6

 初日ということもあってか、今日は基礎知識の復習だった。

 魔法抵抗とは、一種のスキルだ。

 だが『水魔法耐性』等というスキルはない。

 普通の『魔法耐性』はあれど、特定の属性に対しての耐性はない。

 ………それに『魔法耐性』は魔力への耐性もつくから、魔力暴走の危険性も少なくなる。

 今後のハギには必要なスキルであろう。


「──じゃ、『魔法維持走』の練習を始めるぞ」

「………やっぱ意味なかったんだ。あれ」


 ハギが呆れた表情で呟く。

 場所は我が家の一室。

 見渡す限り草原と青空しかない、手抜き感満載の『創造空間』。


「ま、競技には関係ねぇなぁ………」


 でも一応やる意味はあるぞ?

 魔法抵抗力は一度スキルとなってしまえば、操作も容易い。

 魔法抵抗が身に付き、『魔法耐性』スキルとなれば、いざという時だけ魔力を解放することもできるのだ。

 そうすれば、俺の『制約魔法』も必要なくなる。


「で? 練習方法って?」

「結構乗り気だな………これを使うんだよ」


 俺はリストバンドを取り出す。

 そしてそれを放り投げる。


「何これ?」

「まあ………着けてみ?」


 あえて何も教えずに着けるよう促す。

 怪訝そうな表情をしながらも着けるハギ。

 ………信用はされてるのな。

 あんまそういうモノは向けられなかったから、ちとくすぐったい気分だ。

 リストバンドを着けた直後、その変化は起こった。


「………うわっ、これ──!」

「おー、魔力で抑え込むな。逆効果だから」


 外見に変化はない。

 だが、魔法の才がある者ならわかるだろう変化をしている。

 ハギの魔力が暴風を作り出す。

 その魔力光は赤、白、青、黄、紫………刻々とその『性質』を変化させていく。

 幻想的であるが………『制約』してこれとか、本来の魔力量精霊並みかよ。


「じゃあ………どうしろって………」

「魔力を放出すんのよ………こうやってな」


 俺は深呼吸して、己の魔力を体外に吐き出す。

 コツとしては、己の体を切り離すような感覚なんだが………まあ、コツとか感覚は人それぞれだからなぁ。うまく説明できる自信がない。

 だからこそ実物を見せたのだが………まあそれでできたら苦労しないわな。


「すぅー、はぁー」

「別に深呼吸は必要ないぞ?」

「………いや、息整えただけだから」


 人の行動に茶々をいれたくなるのは俺だけなのかね?

 まあそれはさておき、苦戦している。

 俺から教わった技術を駆使して、どうにかして魔力を吐こうとしているが、違うんだよなぁ。


「ハギよ。魔力には『魔素』を引き付ける効果があるのを忘れてないか?」

「………体外には、吐き出せないね」


 これが難点だ。

 魔素………体外魔力と体内魔力は、引き付け合う性質がある。

 磁石みたいなものだ。

 魔法とは『体内魔力』に指示された形と『法力』という力を用い、『体外魔力』が形を具現化させるもの。

 故に魔力は触媒。

 魔素を喚起するための唯一の手段。

 本来なら体外にでることはない、人の命の源から溢れ出ているエネルギーの塊でもある。

 そんな魔力の変化・暴走させる魔道具。

 それがリストバンドの正体だ。

 だからこそ魔力を『放出』するのではなく『切り離す』感覚なのだが………。


「まあな。始めて初日でできたら俺いらねぇし」

「もう外していいの?」

「おう。今日は試しに、って感じだし」


 ハギは即座にリストバンドを外し、何度も深呼吸をする。

 ………魔力に酔ってたのかよ。

 まあ無理もないか。


「………ところで、ケイが本気で魔力吐いたらどうなるの?」

「………空間壊れるんじゃね?」

「マジか」


 マジだ。

 一応、実践済みです。

魔法の設定がややこしい。

まあ一応『魔力』と『法力』を使うから『魔法』と呼ばれてる。みたいな感じの設定なんですが………なんか少しずつ魔法の設定変わってる気がするので、後で昔の設定を変えていきます (主に説明の仕方とか)。

ちなみに『法力』は仏教的な『法力』ではないので、読み方も『ほうりき』ではなく『ほうりょく』とさせていただきます。

『法力』の細かい説明などは、本文内でいつか………早くて今の章で紹介しますので、そちらに期待していただければ幸いです。

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