第14話 入試前日
この話は、数話にわけて更新します。
短くて誠に申し訳ございません。
数ヶ月たった。
俺達三人は、今日から王都にある家への引っ越しを完璧に終わらせ、のんびりとしていた。
………どうでもいいことだが、この家の玄関に、転移用魔方陣を設置した。
これで、広い庭を一切通る事なく出入り出来る。
勿論、登録している人以外の魔力が使われると、とある場所に飛ばされるという、防犯要素も取り入れられている。ある場所とはどこか? どれはちょっと言えないけどな。
さて、今日のハギの様子はと言うと、………明らかに緊張している。
今日の勉強はあまり頭に入ってなさそうなくらいに、ぼーっとしている。
「おい、ハギは大丈夫か?」
最近、ハギに勉強を教えていた魔導人形『ライア』は、少し考えるような仕草をしてから言った。
「今日の調子だと、明日はもっとヤバそうです………主に緊張で」
「………」
その言葉に、俺は「そうだよなぁ」と思いながら、明日のために、今日の方針を伝えた。
「ハギ、今日はもう休め。それと、何かやりたい事はあるか?」
「……え?」
ハギは、驚いた様子だ。
まあ、最近は研究に没頭しすぎて、構ってあげてなかったから反省。という意味で俺はハギに言ってみた。
それ以外にも理由はあるがな。
「う……そ、それじゃあ………き、今日は、研究とかしないでずっと私と一緒にいて?」
少し考えながらも、ハギは「やってもらいたい事」を言った。
いや、研究も一段落ついたしいいけど。そんなんでいいのか? 欲のない奴だ。
「わかった。それで? 具体的には何を?」
俺は、ハギの要望を基本的に大体受け入れた。
しかし受け入れたのは、俺の出来る範囲での事だけだが。
今言う事では無いし、気づいている方もいると思いますが、啓は昔色々やらかしています。