女side
えー、ここで一つ謝らなければならないことがあるのです。
この話全くあらすじに沿ってないですよね。
すみません。
まぁ、引き続きこんな感じで進んでいきます。
あらすじの書き直し方がよくわからないのでこのままです。分かる人いたら教えて下さい。
でも、またすぐあらすじを変えそうなのでこのままでいいですかね?
女 side
「あぁ」
そう短く肯定の返事をした男は、案の定私が知る司とは似ても似つかないやつだった。色の抜けた白髪の髪。端正に整った顔。その表情からは何も読み取れない。正直一番嫌いなタイプだ。
まぁ、司を名乗っている時点で私の好感度もなにもない。
私が最初に男に向けた感情は、体を震わすほどの激しい憤り。男に怒りを向けるのは間違いなんだろうけど、これをコントロールできるほど私は強くない。私は男に槍を向けた。男はそれでも全く動じない。
あの時から分かっていた。このときが来ることを。でも、それでもどこかであのバカが何食わぬ顔をして現れることを信じていた。信じていたかった。
あいつは私に忘れられることを望んでいるかもしれない。あいつはもう私を忘れて幸せになっているかもしれない。それでも私の時間は止まったまま。おぼろげな記憶の中であいつを追ってしまう。
「俺が連城司だ。あんた名前は?」
やっと怒りが冷め、槍をおさめると目の前の男が聞いた。その飄々とした態度に、再びカッとなったのは言うまでもない。
「お前に名乗る名はない。
それと、その声で、その顔で、司の名を名乗るな!」
気づけば、荒々しい言葉を叩きつけていた。
あいつは、連城司は、もうここにはいない。いるはずがない。
あいつは3年前に死んでいるのだから。
私は男の横を通りすぎるとき、一筋の涙を落とした。
あいつから貰った唯一の贈り物である、紅い指輪を握りしめながら。