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葛藤 ルーフェイア・シリーズ04  作者: こっこ
Chapter:04 真相
31/32

Episode:31

「てめぇら離せ! 俺はテメーらとじゃなくて、ルーフェイアと話があんだっての!」

「――イマドぉ、落ち着きなよ。なんかカッコわるー」

「ンなのかんけーねーだろっ!」

 ぎゃぁぎゃぁウルサイったらありゃしない。

 ルーフェイアのほうは、けっこう落ちついてた。


「――あんた、ケガないのかい?」

 シーモアがルーフェイアに聞く。

「あ、うん、だいじょうぶ。

 それよりあの、さっき……ごめんなさい……」

「え?」

 シーモアが驚く。あたしも驚いた。だって彼女に謝られるようなこと、心当たりないもの。


「だってあたし、さっきひどいこと……言った、から」

「シーモア、なんか言われたの? とゆか、ルーフェイアが言うってなんか珍しくない?」

 思わず言ったら、シーモアも苦笑して。

「言われたってホドのことじゃ、ないけどねぇ。あれに限っては、ルーフェイアのほうが正しかったしさ」

「そなんだ」


 なのに謝ってるとか、えーっとこの子、もしかしてなんか激しく勘違い?

 シーモアが、ルーフェイアのほうに向き直る。

「助けてもらったのは、こっちなんだ。それでいい」

「あ、うん」


 見てて思った。要するにルーフェイアって……すっごいおとなしくて、気が弱いだけ?

 シーモアに「いい」って言われて嬉しそうな彼女、なんだか小さい子みたいだし。

 あんな強くて気が弱いってどうかと思うけど、でもそれで間違いないみたい。だとすると、喋らないのも、イマドたちとばっかりいっしょにいるのも、単純に人見知りってことになる。


――結局あたしたち、なにしてたんだろ?

 なんだかあんまりにもくだらなすぎて、笑えてきちゃったり。

 あたしたちってばカンチガイしまくりだったっぽいし、この子はこの子で全然違うこと考えてたみたいだし。

 何より、あそこでシーモア無視したってよかったのに、わざわざ助けてたし。

 シーモアもおんなじこと思ったみたいで、やれやれって顔。


 そこへ、ミルが言った。

「ねー、もうそろそろ、こゆのヤメにしちゃえばー? こんなのしてたって、つまんないもん。

 だいいちさ、Aクラスの女子ってば、あたしたち四人だけだしー」

 彼女の言う通りかも、って思った。


 Bクラスにはけっこう女子がいるけど、Aクラスってば今年はこの四人だけ。だからこそ、あたしたちいつもBクラスの子たちと、いっしょにいるんだし。

 で、その四人ばっかしが、ホントに仲悪いならともかく思い違いで……ってのも、なんだかなーって感じ。

 けど、Bクラスの子たちがどうかなぁ、なんても思ったり。



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