サブウェポンは、なんにする?
翌朝、俺の作った朝食を食べながら朱鳥達とキャラクタークリエイトの話を少しする事に
「そう言えば三人共近距離職業を目指すんだよな?」
「はい」
「「そだよ~~♪」」
うん詩瑠魅瑠、スプーン持ったまま手を挙げるのは止めような、お行儀悪いからな!
……可愛いけど。
「どんな構成にするんだ?俺は少し予定変更して火力魔法使いじゃなく、単一属性魔法と中後衛から攻撃可能な武器を使って、手数勝負な感じに変更しようと思うんだが…」
「私はエルフで回避型の軽戦士ですね。武器は大剣系です」
「ふむ…」
…朱鳥さんや、大剣持ちの戦士は俗に言う『パワーファイター』でわ…
「「私たちは格闘系だよ~ヽ(´ー`)ノ♪」」
…詩瑠魅瑠さんや貴女達はグラスランナーにするんじゃなかったかね?種族的に一番非力(初期筋力数値的に)な種族で格闘ですか?
「そっ、そうか頑張れよ(汗)」
「「うん♪」」
スッゴク良い笑顔で頷かれた…あ~和む。
「えっとそれでだな魔法以外の予備武器を何にするか悩んでるんだが…弓矢関連ってどうなんだろう?」
「ん~~アビリティやスキルのアシストはあることはあるけど、現実で弓道やってる人で何とか使えるってレベルかなぁ~」
やっぱり弓矢は扱いが難しいみたいだな。
「βの時に弓矢使いの人と野良パーティー組んだ事があるけれど…スナイプは何とか使い物になるってレベルで、パーティー戦闘中に何度もフレンドリーファイアーにあったしね…多分本当に使いこなせないとトラブルの元になるんじゃないかなぁ?」
「そうか、俺も弓矢なんか使った事ないし止めといた方が無難だな」
しかしそうなると投擲か長柄武器になるんだか…
「なぁ朱鳥、N∞Wでは投擲武器ってどうなんだ?前にやった『あの』ゲームみたいに一回投げると消滅するとか?」
アレは酷かったと当時やっていたゲームを思い出す。
どんな装備品でも投げれるし当たれば威力も高かったのだが…一回投げると消滅してしまう為、『御大尽アタック』と呼ばれ投擲使いは忌避されていたのだ。
「ん、そんな事はないよ?何でも投げれるし、投げる武器の能力次第で威力も上がるし、回収して修理する事も可能だから『御大尽アタック』みたいな事にはならないし…」
おっ?キチンと回収して修理出来るなら結構使えるな。
「欠点があるとしたら『投擲』専用の武器を造る人が居ないかもしれない事かなぁ?」
あー、生産系アビリティも細かく専門分野が分けられてたな…確か。
「そっか、ありがとな?健也にも相談してもう少し考えてみるよ」
「うん」
◇◇◇◇◇◇◇
「というわけで全属性魔法使い(固定砲台)は止めて、魔法と直接打撃の移動砲台になる事にしたから」
放課後、教室で健也に話しかける。
「いやいや何が『というわけ』かワカンねぇーしッ!」
むっ!察しの悪い奴だな。
「魔法使ってみたけど、魔法だけだとリチャージとMP回復時間の効率が悪いから牽制用に何か武器を持つって話だ」
「ああ、そうゆう事か…最初からそう言えよw」
「でだ、予備武器を何にするか迷ってる。弓以外で」
「ふーん?別にやりたいの選べば良いんじゃね?」
「良いのか?」
「別に攻略組の最前線に行く!とか、最強のプレイヤーに成りたい!とかは言わないだろ?」
「ああ、家族と友達で集まって適度に冒険を楽しめれば十分だ」
余程の廃人じゃなきゃ重課金しないとトッププレイヤーには成れないだろうからな、俺にはゲームの為に現実の生活を蔑ろには出来ない。
「だから良いんだよ、他のプレイヤーに迷惑掛ける様なプレイさえしなきゃ」
「そうか!じゃあコボルt「其れは却下!」………。」
何故だ!何故コボルトの良さがわからん!!
その後も下校時間ギリギリ迄健也と話し合い、『投擲』の特に『短槍』を予備武器として育てる事に決定した。