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キャラクタークリエイト①

…システムチェック ――OK


…アカウントチェック ―OK


…バイタルチェック ――OK


…スターティング 《NEW∞WORLD》


 ―ヴゥン!


 体の奥で何かが揺さぶられる様な感覚を一瞬感じ俺は疑似世界に降り立つ。

 広さ十畳程であろうか?薄暗い部屋、微かに光る床、片隅にはタッチパネル式のコンソールと大きな姿見が一枚…無事にN∞Wのアバターセッティングルームにログイン出来た様だ。


「さて先ずは専用の素体アバターの作成だな」


 …今現在のアバターは筐体が認識したオリジナル(現実)の身体をサーチして用意されただけのアバターなので、ほぼリアルと同じ姿をしている。 ゲーム世界で不特定多数と関わるVRMMOの特性上リアル割れをしない様、特にアバターのフェイスパーツを変更する必要がある。

 まぁ余りにも元にする素体アバターとかけ離れた容姿にすると補正処理動作に若干のズレが発生してしまう為、大抵のゲームパッケージ内には所謂美男美女用の素体、獣系や爬虫類系の素体等も複数用意されているものなのでそちらをベースにすればリアル割れの心配は殆ど無いのであるが…


「まぁ使いなれた身体(外見)の方がよいやね?」


 誰が聞いているわけでも無いが独り呟きコンソールを操作する。


「アバターネームは『ミト』っと、素体はこのままで…体型は特にいじらなくても良いか、髪と瞳の色は魔法使いだから薄い緑にして…前髪だけ目が隠れるくらいに長くっと…こんな感じで…ん!出来た!」


 傍らの姿見で素体アバターの確認をしてコンソールで情報を確定する。

 目元を髪で隠しただけだが鼻から下の部分だけで個人を確定するのは専門の機械でも使わないとまず無理だろうし…まぁ大丈夫だろう。


「次は…種族か、結構種類が有るな」


 コンソール上部のモニターには種類名と簡単な特徴が表示されている。


□ヒューマン

―∞WORLD内で最も個体数が多く全体の約6割を占めている。能力に突出した所は無いが苦手とする能力も無い。平均寿命60歳 ハイヒューマンへ転生進化の可能性を秘めている。


□エルフ[森]

―個体数は全体の1割程度。ヒューマンと比べSTR(筋力)・VIT(体力)が若干低く、SPD(素早さ)・INT(知力)が若干高い。平均寿命1000歳 ハイエルフ(森)へ転生進化の可能性を秘めている。


□エルフ[海]

―個体数は少なく南海の諸島に少数で暮らしている。海洋での生活に適応しマーマン(魚人)族ほどではないが水中での活動が得意。だがその分魔法適正が退化してしまい、多種族に比べ魔法使いとしての適正が低い(魔法補正値-30%)。ヒューマンと比べMAD(精神)が低く、STR(筋力)VIT(体力)SPD(素早さ)が高い。平均寿命800歳 ハイエルフ(海)へ転生進化の可能性を秘めている。


□ドワーフ

―個体数は全体の5%程。主に山岳地域に少数の部族単位で村を作り生活している。短足により移動速度が遅い。手足が短い為、直接騎乗する事が出来ない等の移動に不利な体型をしているが全身筋肉質で体力も有るので生まれついての優秀な戦士である。ヒューマンと比べHP(生命力)STR(筋力)VIT(体力)が高く、SPD(素早さ)INT(知力)が低い。平均寿命120歳 ハイドワーフへの転生進化の可能性を秘めている。



□グラスランナー

―基本的に種族単位で群れる事が無く定住する事は稀な種族。成長してもヒューマンの子供程度の体格。極めて非力であるが、生命力に満ち溢れ身体能力は極めて高い。しかし魔法使いとしての素質は極めて低い。HP(生命力)VIT(体力)が高く、DEX(器用さ)SPD(素早さ)が極めて高く、STR(筋力)MP(魔法力)が極めて低く、INT(知力)MAD(精神力)が低い。


□獣人族

―個体数は全体の約2割。過去ヒューマン至上主義者煽動による弾劾を受けた歴史があり辺境で排他的な生活をおくっている者が多い。容姿は獣耳や角と尻尾が着いたヒューマンといった姿。ヒューマンに比べ全体的にステータスが高く自然回復力が高い。タイプ(犬・猫・兎・牛・熊・狐)によりステータス補正値変動。


□コボルト

―魔物の一種だが人族の集落で育った者、種の限界を超え成長する可能性を秘めてはいるが他種族に比べ明らかに身体能力に劣る。秘めたる力がある…カモシレナイ?(※上級者向け、ステータス値・ステータス上昇値は全てヒューマンの半分程度、唯一死亡時ペナルティ無し)


□ワー族(ワーウルフ、ワータイガー等)

―少数種族。獣人族と違い二足歩行の獣(狼・猫・兎・熊・虎・獅子)といった容姿をしている。月齢による能力変動があり、新月時のみヒューマン形態若しくは満月時のみワー族形態の二種パターンが存在する。獣人族同様タイプによりステータスに高補正変動。この種族は呪いにより誕生する為、種族特性として[魔を打ち払う]とされる銀製武器には極端に弱い。


 此処までが共通語スキルを種族選択で自動的に取得出来る人型タイプのアバターで、特に言語系スキル無しでも普通に会話が成り立つ種族らしい。


 この他にも…

□リザードマン

□マーマン(魚人族)

□蟲人

 等々、一般受けしなさそうな容姿をした[異文化言語圏]に属するアバターが多岐にわたり用意されているみたいだが…


「まぁ義妹達と一緒に遊ぶんだし、ヒューマンかエルフ(森)のどちらかだよなぁ~」


 朱鳥はエルフ、詩瑠魅瑠はグラスランナーにすると既に聞いている。

 個人的にはコボルトがスッゴク気になるんだがww



 一応全ての種族を選択してみて動作確認。

 ヒューマンとエルフをベース素体として保存した俺は…





 トテテテ、ピョン、ズリッ!ベシャ!!

「い痛痛っ、やっべッ楽し過ぎる!!!」


 …コボルトの素体で身体能力の低さを体感して遊んでいたww



◇◇◇◇◇◇◇


 翌日、ヒューマンとエルフのベース素体作成後は、コボルトで遊んでいた事を皆に話したら…


「「私たちもやってみる~~~ヽ(´ー`)ノ♪♪」」

 と、詩瑠魅瑠には理解(?)して貰えたが…


「兄ぃさん、何やってんですか!」

「オマエなにやってんの!!」

 と、朱鳥と健也には呆れられてしまった。


 …楽しいのにコボルトorz




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