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ニンフォの依頼


 その後、無事に街へ戻った俺達―総勢10名とかなり目立つ集団で道行く他のプレイヤーにかなり冷ややかな視線を浴びたりしたが―は、冒険者ギルドにてニキさんが事情を話て護衛クエストの引き継ぎと達成による報酬(ニキさんが雇った三人はプレイヤーだったらしい)を貰い、ニキさんが改めて御礼をしたいからと言われニキさんの自宅兼作業場へと移動した。

 ニキさんの説明によると2年くらい前から徐々に市場の商品が減り始め、採取や護衛の依頼をギルドへ出しても中々受けて貰えないという状況だったらしい。(どうやら冒険者の数が激減したみたいだった)

 仕方がないので多少腕に自信も有ったので、念のために護衛を雇ったり同じく腕に自信のある街の人達と行動して、自分で必要な材料の採取を行なっていたらしい。

 それが今日雇った護衛の冒険者三人は、ある程度危機に陥った時に傷を負ったニキとニンフォを見捨てて逃げ出したらしい。

 「まぁ冒険者としては正しいよ」

 と、ニキさんは寂しく笑っていたがそのプレイヤー達はきっとニキ達の事をNPCだからと自分達だけで逃げ出したのだろう。

 で、そんな事のあらましを聞きながら、御礼としてニキさんが手作りのケーキと紅茶をご馳走してくれたのだが…女性陣はその味にノックアウト!ミツルギも「ウマー!これウマー!!」と奇声を上げ周りから引かれていたりした。


 そんな感じで暫しマッタリと過ごしていたのだが…

 「ァ…アノ、オネガイガアリマス!」


 俺達はクエスト発生を知っていたので遂にきたかっと思ったわけだが、其れまでニキさんにべったりと抱き付いていたニンフォちゃんが俺達へ頭を下げてお願いを切り出してきた。


 「ワタシヲ、キタエテクダサイ!」


 ニンフォちゃんの喋りはまだ生まれて2年しか経っていない為、ぎこちなく少しイントネーションが微妙だがキチンと内容は理解出来る。

 そんなニンフォちゃんの口調でも伝わってくる必死なお願いは今回の事で自分の力の無さを痛感したニンフォちゃんを一緒に修行して鍛えて欲しいと云う依頼だった。


 ニキさんも交えてのクエストの詳細は纏めるとこんな感じだった。


 ○ニンフォちゃんを南の森のモンスターであるソイルベアー(前肢の爪が30cmぐらいに発達した2mくらいの熊)を単独で狩れるくらい迄成長させる。

 ○パーティーを組んでいる間のニンフォちゃんの分のドロップアイテムは全部報酬に上乗せする。

 ○ニンフォちゃんが使用する分のポーションはニキさんが準備する。

 ○依頼達成の為のニンフォちゃんのアビリティ設定は此方に一任する。

 ○期間は無期限、その期間中に他の依頼を受けるのも自由だが、ニンフォちゃんがパーティーに参加した時はニンフォちゃんにもその報酬を分ける事。

 ○報酬は依頼達成後ニキさんとニンフォちゃんが俺達のパーティーへ積極的に助力する事と20000fc


 報酬が破格だった。

 最初はニキさんに関する項目とか無かったのだけど「娘が自分から成長したいってんだ私も協力するよ!」って言い出して、なら自分達はすぐにも店を開くので其れに協力して貰うのを報酬にする事になった。


 で、その後商業ギルドへ全員で出向き目を付けていた店舗兼ハウスを購入。

 店員NPCの手配も依頼して、早速店舗へゾロゾロと向かった。


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