チュートリアル的な?
俺の部屋に行くと先に来させた健也が滝の様な涙を流しなからガッツポーズをして居た…
…わかりやすい奴。
「で、今日はどうすれば良いんだ?」
ようやっと落ち着いたのか健也が座るのを確認して対面に俺も座りながら声を掛けると。
「おぅ取りあえず今日はN∞Wの成長システムについて教えるから、どんなキャラクターにするかの相談だな!」
○N∞Wは時間の圧縮機能が備わっておりリアルとゲーム内の時間は1:12でリアルの二時間がゲーム内の1日(24時間)である事。その為最長8時間で安全装置が働き強制的にログアウトされる事。
○種族Lv・職業Lv・アビリティLv・スキルLvの四つのLvが在る事。
○戦闘だけでなくあらゆる行動にPSが重要となる事。
○種族Lv10になると各人に一人高性能AI搭載のサポートキャラクターが貰える事。またサポートキャラも成長させる事が出来る為、プレイヤーキャラを完全生産職サポートキャラを完全戦闘職にする等も可能である事。
○アビリティとスキルはある程度成長すると統合する事が出来、その統合による変化はプレイヤーの数だけ在ると言って良く正しく無限に在る事。
「つまり…PSが高くてもアビやスキルの成長選択を間違えれば雑魚MOBに負ける事もあるし、逆にスキル選択が良くてもPSが伴ってなければ能力を十全には発揮出来ないって事か…」
「ああ、しかも【N∞W】の初期キャラ設定で選べるアビリティは全部で3000以上、スキルはアビリティの組み合わせでの自動発生…例えば開始時に片手剣基本スキルの《スラッシュ》を使おうとしたら【剣】【片手持ち】【縦切り】【横切り】【払い】の5つを選択して15の有効枠内にセットしないと使えないって云うマゾシステムでなぁ…アビは統合される事もあってβテスト時の検証サイトチームも、どのアビがトリガーになってスキルが発生するのか解析は全然すすまなかったな…」
「うわぁマジデスカ」
てか初期アビだけで3000超えとかどんだけだよ。
「まぁ一応アビリティ取得時には条件検索で関連アビを一覧からソートして探せるし、自分のスタイルが把握出来てればそうそうプレイに支障来すことは無いけどな?」
「それなら、まぁ何とかなるか?」
「正式サービス開始は今週土曜日の正午からだけどキャラクターの設定は今夜から可能だし、ゲーム開始迄なら設定の変更は何度でも可能だからな!取りあえず勇人は自分のスタイルを決めてくれれば良いぜ?」
「因みに健也のスタイルはどうなんだ?」
「俺か?…俺はβテストからアビリティデータだけは引き継げるからなぁ…自分は【重装金属鎧】【大盾】【重棍】の前衛盾職で、サポートキャラが【回復魔法】【槍】【金属鎧鍛冶】の中衛回復支援だな!」
ふむ、健也と一緒に冒険するなら前衛より中・後衛の火力型とかが良さそうだな。
「ンじゃ…俺は後衛から高威力な攻撃魔法を撃ち込む火力型魔法使いにしてみるか。」