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合流!てきな?

sideミト



「…で、警告を無視して掴み掛かってきたあの二人を返り討ちにして、警備隊が来るまで抑えてたってわけか?」


「うん、この娘連れてかれそうだったしね!」


 親の仕事の影響でウチの家族は皆、それなりの護身術を身に付けてはいるとはいえ…


「あまり無茶はしないでくれよ?一応女の子なんだし心配だから」


「むー一応って失礼な」


「そうだぞミト!アスさんは素敵な女性だ!」


「ありがとう…えっと…」


「ああ、コレが健也で『ミツルギ』だ」


 おや?いつの間に合流したのかねミツルギ君や?


「ありがとうございます、ミツルギさん」ニコッ


「ひっ、ひゃい!」

 おおー噛んどる噛んどる(笑)


 さてと、じゃあ後は…詩瑠魅瑠が介抱してる被害者のエルフっ娘だな…



◇◇◇◇◇◇◇


side???


「おにーさん達止めなよ、その娘嫌がってるじゃない」


 腰が抜けてへたりこんでしまった私の腕を掴み、無理矢理立たせて連れて行こうとする二人のプレイヤーに横から声が掛かる。


 声がした方に視線を向けると両脇に小さな女の子―髪をサイドアップテールに結ってるのが左右逆な以外は瓜二つ…双子なのかな?―を連れたエルフの少女が居た。


「ああんなんだとコラ!」

「おっ、アンタもハクイじゃねぇーか俺らのパーティーに加えてヤルよ」


「ごめん被りますね、パーティーなら先約があります…詩瑠魅瑠手前の任せて良いですか?」

「「うん制圧するよ~♪」」


「なんだt…「「ドカッ!」」グッ…ドフッ…「「ゲシッ!」」ぼふぁ!!」

「なってめぇ…」

「遅いです」

「ぎっ…「ゴリッ!」ガハッ…ドッ…「ガシッ!」ギゲッハッ」

「「制圧完りょ~♪♪」」


 すっ凄いです、双子さんが返事をした瞬間、女の子達を捕まえ様と手を伸ばしながら側に近付いたプレイヤーの両脇に双子が瞬時に移動→両膝裏へ同時に蹴りを入れて→体勢が後方に崩れ腕が伸ばされた所で両腕をキャッチ→そのまま後ろに引き倒し両サイドから喉を蹴り抑え→もう片方の脚で両腕の肘辺りに乗り仁王立ち。(この間僅か数秒)

 …小さい女の子とはいえ二人分の体重を肘と喉に乗せられて倒されたプレイヤーは完全に身動き取れない様子ですし。


 私を掴んでいた方のプレイヤーも相棒が倒されて声を上げた瞬間、真ん中にいたエルフ少女が私を掴んでいた腕を捻り上げ(この時に私を掴んでいた腕が簡単にはずれました)→同時に…そっその男性の、その、きっ、局部に鋭い膝蹴りを入れ→顔から地面に倒れた所で腕を捻り上げつつ肩を踏み抜き(こちらもこの間僅か数秒)→身動き取れない状態(白目向いて口の端から泡吹いてます…大丈夫でしょうか?)に。


 丁度目線が最初から女の子達と二人の男性プレイヤーに向いていて、しかも至近距離で居た為に何が起こったのか詳細に解りましたが、倒された男達や周囲に居た人達は取り押さえられる過程で何が起こったのか最後迄解らなかったに違いありません。



 ・・・取りあえず私は助かったみたいです。



◇◇◇◇◇◇◇


sideミト


 アス(朱鳥)、シル(詩瑠玖)ミル(魅瑠玖)と何とか合流を果たし、三人が取り押さえた男性プレイヤー二人をNPCの警備隊隊員達に引き渡し、遅れてミツルギとも合流が完了した。


 一段落着いたのでシルミルに介抱されて噴水傍のベンチで休むエルフ少女に目を向ける。


 あ~なんだろうあのプレイヤー達が目を付けたのが納得出来るというか…イヂめたくなる雰囲気というか…アレだ、生まれたての小動物みたいなイメージ?


 いとおしいんだけど観ているだけじゃなくチョッカイ出したくなる…触りたい、弄りたい、モフりたいみたいな…正しく小動物を愛でる的な。


 オドオドして肩を縮めてる少女は「コレは俺んだ!他の奴にはイヂらせん!イヂめて良いのは俺だけだぁ!!!」と叫びたくなる愛らしさを持っている。


 うん、充分酷いね俺も…


「大丈夫?」

 内心に沸き上がる衝動を抑えつつ少女に声を掛ける。


 ビクッ!

「はっ、はい!だ、だっだいりょうぶれすっ!」


 噛んだ噛みましたよ奥さん!


 イメージ通りの娘みたいで耳まで真っ赤に赤面させ小さい身体を更に縮めさせている。

 でも、噛んだ事が気になるのか涙目になりつつ此方の顔色を上目遣いで窺ってくる。


 (何この可愛い生物!)


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