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こちら筋肉防衛軍。  作者: マッスルハッスル。
第①マッスル ◆筋肉への誘い!!◆
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筋肉宿舎!!

 増山に案内されたのは、ワンルームの簡素な部屋だった。

 ベッドとテーブル、小さな薄型テレビ。他には特に何もなく、がらんとしていて生活感が無い。

「今日からこの部屋で生活してくれ、荷物はそうだな、明日にでも取りに行ってもらおうかな」

「あの、それって住み込みってことですか?」

「そういうことになるね」

 壁におっかかりながら、丸太のような腕を組んで、さらりと増山が言い放つ。

「はっ、はぁ……」

 あまりに唐突な展開に、言葉も出ない金平だった。

「まぁ、明日の朝にはどうなってるかわからんがね……ククッ……」

 何が面白いのか、不敵な笑みを浮かべ、喉を鳴らす増山。

 金平は引きつった笑みを浮かべて、どうやったらこのビルから脱出できるか考えを巡らせていた。

 およそ社長に似つかわしくない、ごついお姉の社長。

 謎の社員達。

 怪しいジュラルミンケース。

 全てが金平の精神を追いこんでいく。

 そもそも、ろくな面接もしないくせに、社長の口振りでは金平は社員になったようだ。

 若干お腹が痛くなり、金平の顔が次第に青ざめていく。

「金平君、どうした?」

 蒼白な表情の金平に比べ、呑気な増山の笑顔。

「い、いえ、その……」

「あぁ、そうか、腹が減ったんだな?」

 腹に手を当てる金平に一瞥をくれると、増山は腕にしているごついタグホイヤーを顔に近づけ、ブルーの文字盤に見入った。

「6時だしなぁ、腹も減るわけだ、よし、一緒に食堂に行こう」

 小麦色に焼けたごつい手のひらが、金平の頭をポンと叩いた。

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