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|||||||||||||||ドミノ|||||||||||||||  作者: 仙葉康大
並川七実の第四章
24/27

喝采

 呑神先輩が最初の一牌を倒すと、ドミノは意志を宿したかのように倒れ始めた。

 カタカタカタカタカタ、カタタタ、タタタ。

 次第に速度が速くなり、帰宅部がおったてたピラミッドへ。

 何千ものドミノ牌を組んで築き上げたピラミッドがじゃらじゃらと大迫力で崩れていく。

 つづいて呑神先輩が一人でがんばった万里の長城。

 さすがに圧巻の技術力で牌は竜のようにうなりながら倒れていった。

 その次、一花ちゃんがあっという間に完成させた自由の女神像のドミノ絵はきれいだった。

 牌が倒れ、現れた自由の女神像はこの体育館にいる誰よりも凛々しかった。

 そしてついに私が担当した富士山のもとへドミノが走るように倒れてきた。

 一花ちゃんにも手伝ってもらった富士山のドミノ絵は、危なげなく成功した。

 すごい。ここまでノーミス。残すはラストの大花火だけ。

 ドミノが花火の中心の牌を倒す。

 そこから一斉に放射状に牌は倒れていき、体育館の床に大花火が打ちあがった。

 鼓膜を破るほどの歓声。拍手喝采。

 胸が熱い。

 やった。

 やがて会場が暗くなり、審査員席だけがスポットライトで照らされた。

「別の会場のドミノもすべて終わりました。それではこれより第55回ドミノ選手権高校団体の部の結果を発表します」

 一花ちゃんのおかあさんが三位から順位を発表していく。三位は朱雀高校。

「二位、玄武高校」

 ウチはまだ呼ばれていないのに、玄武が呼ばれた。二位で。

「優勝は――」

 この日、このとき、この瞬間、私は知った。

 報われる努力もあることを。


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