表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
|||||||||||||||ドミノ|||||||||||||||  作者: 仙葉康大
倒山一花の第二章
10/27

信じてみよう

 遅い。あの男は何をしているのだろうか。始業まであと二、三分しかないというのに、まだ校門に現れない。

「おい、そこの一年、早く教室に行かんか。もうすぐ朝礼が始まるぞ」

 赤いジャージを着た生活指導の教師が、校門を閉めながら言った。

「かまわないでください。人を待ってるだけなので」

「その生意気な口の利き方はなんだ。教師に口答えするな」

 めんどくさい大人は無視するに限る。

「おい、なんとか言え」

 肩をつかまれそうになったそのとき、閉まり切った校門を飛び越えてきた人がいた。着地した呑神狂鳴は、私に気づくと口笛を吹いた。

「なんや? 待ち伏せか? 倒山」

 生徒指導の教師が怒鳴るのをスルーして、私は呑神狂鳴に歩み寄り、鞄から一枚の紙を取り出した。呑神狂鳴がのぞきこんできたところで、私はその紙、入部届を、顔面に叩きつけてやった。入部届を顔につけたまま、呑神狂鳴が言う。

「上等じゃ、ボケ。今日の放課後からみっちりしごいたるからな」

「ご指導ご鞭撻よろしくお願いします。先輩」

 ドミノ部だけはやめておきなさい。お母様はそう言った。でも私は、もう一度だけ私を信じてみようと思う。呑神狂鳴がわざわざ勧誘に来る私のドミノを、おばあ様が好きと言ってくれた私のドミノを、何より、七実が目をきらきらさせてのめりこんでいくドミノの楽しさを、信じてみよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ