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孤高ノ幻想冒険記  作者: たま
序章
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005話〜魔法ト能力〜

「スキルか・・・

それって俺たちにも使えるようになったりするのか?」


とケンは目を輝かせながらユーザンに聞いた。


「うむ、魔法はかなり才能に左右されるのじゃが

スキルであれば努力次第で会得することが可能じゃよ。」


ユーザンはそういうと、近くに置いてあった本を手に取った。

その本は、広辞苑のように分厚く表紙がひどく劣化していた。


「これを、全て読むのじゃ」


「「え?」」


これを、全て読むとのか。

一体どれだけかかるのだろう。

でも、読むだけで強くなれるのであれば読む量が多くても読むべきなのだろう。


「ユーザン、それを読むのはいいんだけど俺たち字がわからないんだけど」


「ホッホッホッ

試しに読んでみたらどうじゃ?」


愉快そうにユーザンはそう言った。


俺たちは、戸惑いながらもユーザンから本を受け取り表紙をめくってみた。

すると味わったことのある、あの頭痛と経験したことの無い感情の嵐が俺たちを襲った。


「う・・・が・・・ユーザン・・・これは・・・どういう・・・ことだ?」


俺は必死に耐えながらもユーザンに聞いた。


「なに、簡単なことじゃよ

スキル習得とは言わばついていない能力を無理やりつけるような物じゃからのう

情報を整理するのに頭の回転が追いつかず痛みが伴うのじゃよ。」


俺たちは思いっきりユーザンを睨んだ。


「い、いやのう

口で言うより実践した方がわかりやすいと思ってのう。」


確かにこの感覚は言葉では表すのは難しいかもしれない。

喜び、悲しみ、怒りなど様々な感情が交わって一度に襲ってくるようだった。


しかし、言ってくれてもよかったのではないだろうか改めてユーザンの方を見るとそっぽを向かれてしまった。


(まだ、出会って数時間しか経っていないけどこういう時は大体、言うのを忘れてたってことだな。)


暫くすると、痛みが徐々に引いてきた。


「ほう、もう対応したのか

やっぱり若いもんの適応力はいいのう」


「ユーザン、もしかしてこの痛みこと言い忘れてた

とかじゃないよな?」


俺がそう聞くと


「はて、なんのことじゃか」


と目を合わせずにはぐらかされてしまった。

イラつくが、殴りかかっても恐らく負けるのは俺の方なので流石にやめておいた。


「どれ、ちょっとこれでも読んでみんか」


と言いながら今度は魔法で本を取り出して俺たちに渡してきた。

しかし、俺たちはそれをうけとることは出来なかった

さっきやられたばっかりだからな。


「ホッホッホッ、これは普通の本じゃよ」


そう言われて、俺達は半信半疑ながらも

ユーザンから本を受け取り表紙をめくってみた。


すると、今まで理解できなかった文字が日本語のように理解できた。いやもしかしたら日本語より読みやすいかもしれない。


「ホッホッホッ、どうじゃ

スキルはすごいじゃろう?

さっき渡したのは『言語習得学スキル 序ノ本』

というものでそれこそ高位のものになれば古代文もスラスラと読めるようになってしまう優れものなんじゃよ」


とユーザンは楽しそうに語っていた。

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