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吸血姫は薔薇色の夢をみる  作者: 佐崎 一路
第二章 王都の動乱
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補足 勢力情勢

余り本編の内容とは関係ありませんが参考まで、この世界の国家についてです。

 大陸(特定の名前はなく単に『大陸』と呼ばれている)の形は大雑把に『左側を向いたカバ』のような形をしていて、このうち顔に当たる部分を『大陸西部域』、上半身部分を『大陸中央部』、下半身部分を『大陸東部域』と呼んでいる。


 文化的には『大陸西部域』>『大陸東部域』>『大陸中央部』と見られている。


 これは大陸最大宗教である『イーオン聖教』の教義――「人間以外の亜人、獣人などは生まれつき罪を犯した罪人であり、人間よりも劣った存在である」という考えが根底にあるもので、そのまま人間種の国に占める版図の広さを表しているとも言える。


 実際には各地それぞれの特色ある文化があり、一概にどこが上とも言えない。


 なお、大陸には大小60余りの国々がある(また大陸以外にも、諸島国家や未確認大陸なども存在する)。

 そのうち最大の面積を誇るのはクレス=ケンスルーナ連邦であり、位置的には大陸中央部の下半分をほぼ占めるが、実態は亜人国家や亜人との融和路線をとる国家が、イーオン聖教の弾圧から逃れるために団結した寄せ集めの集団に過ぎず、いざという場合の共同歩調にも難があることから、幾つかの周辺国を帝国に併合されている。

 連邦の代表者は『主席』と呼ばれ、世襲制ではなく、各国代表者から選抜される一代限りの名誉職となる。


 二番目に強大なのが、大陸東部域から中央部域上端付近(また、一部西部域にも飛び地がある)を支配するグラウィオール帝国。

 こちらは強大な権力を手にした皇帝が支配する国で、たびたび周辺国と武力紛争を起こしている。

 ただし、かつての皇帝は絶対王政に近い権力を維持していたが、現在は国土が広がりすぎてコントロールし切れない部分が垣間見られるため、これが皇帝の意向によるものかどうかは不透明な部分がある。

 外交や貿易にも力を入れており、特に大陸西部域諸国とは比較的良好な関係を結んでいる。


 三大強国の最後がイーオン聖王国。

 大陸中央部に位置しており、その名の通りイーオン聖教を国教とし、国民全てが教団員という宗教国家。

 国土面積としてはさほどではないが、大陸最大宗教ということで各国に対する影響力は非常に強い。また、『聖戦(ジハード)』という高位聖職者が使える魔術(聖教でいうところの『神の奇跡』)発動により、教団員をすべて凶戦士として操ることが可能なため、他国から警戒されている。

 その教義ゆえに「罪人たる人間以外の種族は死して罪を償うべき」との理由で、過去に何度も亜人国家や関連する国家との紛争・虐殺を起こしているため、クレス=ケンスルーナ連邦との仲は最悪。

 国交はもとより物流自体一切行なわれていない。

 国の代表者は神託で選ばれた『大教皇』であるが、こちらはほぼ神輿であり、実態は大司教以上の位階の者による合議体制で国の運営は執り行われている。

 閉鎖的であり、あまり積極的に他国との交流もない。



 アミティア王国は大陸西部域に16ある国家のひとつで、国土面積としては7番目、農作物の輸出量としては1番、国力としては5~6番目に位置している。


 首都は王都カルディアではあるが、交通の便が悪いため人口としては国内3番手に甘んじている(1位は貿易港を抱える都市キトーで、2位が交易路の中心である自由都市アーラ)。

 文化レベルはこの世界としてはそれなりに高いが、総じて平和ボケしており、ここ数十年文化的魔法的な発明、発展はない。


 国の代表者は国王であるが、実質的には有力貴族による貴族院が実権を支配しており、単なるお飾りに過ぎない(これは大陸諸国全般に言える)。


 現国王には6男5女があり、国王も含めて毒にも薬にもならない人柄だが、第三王子アシル・クロード(とその実妹の四王女、アンジェリカ・イリス)のみは、実績と能力、外見、人柄に優れ、国民や一部軍人から熱狂的な支持を得ている。


 ちなみに緋雪が最初にこの国を選んだのは、「緑が多くてのどかそう」というただそれだけの理由から。

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