表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

第2話



めんどくさい授業は睡眠で潰す。それが俺のモットー。

一時間目のチャイムが鳴って、俺は机に突っ伏して、寝た。


「さて、授業を始めます。…………また寝てるのか、吉田は…」


教師の言葉が聞こえたが、もちろん無視する。


50分位は寝ただろうか。

俺は頭が受けた衝撃で目が覚めた。寝ぼけながら顔を起こすと…


「起きろ吉田!!」


活火山がいた。


「…やべ。2時間目の教師活火山だった。」


「何か言ったか?」


「いえ、別に何も。」


「そうか。」


活火山は俺から離れ、授業を再開した。

て言うか、活火山のやつどんだけ耳いいんだよ。

隣の人にも聞こえない位の声量で呟いたんだぞ。


しょうがなく、活火山の授業は受けることにした。

実はバックの中には、活火山の担当の社会だけ入っていたりする。



そして昼食。


うちの学校は、昼食の時はテレビをつけてもいいことになっている。

俺は、後ろの席の佐川と共に、テレビでバラエティー番組を見ながら飯をほおばっていた。

すると、テレビから聞き慣れないチャイムが鳴り、画面がニュースに変わった。

《番組中ですが、ここで臨時ニュースです。》


テレビからアナウンサーの声が聞こえる。


《つい先ほど、魔法の粒子パイプライン計画が世界中で完了しました。》


教室がどよめきました。


魔法の粒子パイプライン計画とは、一昨年の国際会議で計画された国際計画だ。


《しかし、魔法の使い方は誰も知らないため、自分で見つけてください。》


「「「ブフォッ」」」


クラスの男子全員が吹き出した。


「「「わからねーのかよ!!」」」

学校中からそんな叫び声が聞こえてきた。


おれがテレビの方を見ると臨時ニュースは終わり、バラエティー番組に戻っていた。



学校が終わり、部活をサボって家帰ると、電話が鳴っていた。

急いで受話器をとる。


「もしもし。」


「あ、光輝。久しぶり。」


電話の相手は母親だった。

「何?」


「ついに工事が終わったらしいね。」


「そうだな。まだ粒子は流してないけれど。」


この他にも学校の成績などを詳しく説明させられた。



そして次の日


久しぶりに一年生の妹の遥と学校の正門を通過すると、佐川がいた。


「よぉ、佐川。」


といいながら、佐川の背中を殴る。


「いてぇよ。」


ドスッ。


グッ!! 鳩尾いれられた…

「いてぇ…。」


「明らかにあいこだろ。」


まぁ、いいや。


すると、佐川が遥を見る。

「おっ、誰かと思えば遥じゃん。久しぶりだな。」


「お久しぶりです。佐川先輩。」


佐川はよく家に遊びに来るので、遥とは結構親しい。

その頃3階の3年5組の教室では…


「ん…………。 どわぁぁ!!」


「お、おい沢田!!どうした!!」


窓を見ていた男子生徒が、いきなり椅子に座ったまま豪快にひっくり返った男子生徒を見て、後ろにいた男子生徒が駆け寄る。


「あ、あれを見ろ。」


沢田と呼ばれた男子生徒の指差した窓の外を見ると、そこには妹の遥といる光輝がいた。


「よ、吉田が彼女と要るぞーー!!(誤解)」


「なにぃーーーーーー!!」


「嘘だろ!!」


「あいつホントに人間か!?」

窓に集まり叫び声をあげるクラスメイト。


「総員、オペレーションBだ!!(リア充襲撃作戦)直ちに配置につけ!!」


沢田が命令した瞬間、あちこちに散らばるクラスメイト。




「それじゃあ遥、俺らはこっちだから。」


「じゃあね。光兄と佐川先輩。」


一年生のフロアで遥と別れる光輝と佐川。


「よぉ吉田と佐川。今日は雨だな。」


光輝が声のした方を見ると、廊下の壁に寄っ掛かってカッコつけている沢田がいた。


「なにカッコつけてんだ。て言うか、今日雲がまったくない晴天だぞ。」


光輝が軽くバカにすると、沢田がこう告げた。


「何言ってるんだ。これから降るんだよ。赤い血の雨がな。」


「おい、頭大丈夫か?なんか見すぎたか?」


光輝は、呆れながら沢田の横を通過して、教室に入った。佐川も光輝に続いて教室に入った。

と、次の瞬間!!


「皆かかれーー!」


「「「ウォォォオオオオ!!」」」

沢田の合図で、教室の至るところに居たクラスメイトが光輝に襲いかかり、光輝を拘束した。


「おい沢田!!これはどういうことだ!!」


縄で縛られ、タイルの床に転がされた光輝が、仲間に裏切られた時に言いそうなセリフを沢田にぶつける。

「おい吉田。お前彼女がいるだろ!」


沢田が光輝を見下しながら言う。


「は?」


「とぼけても無駄だ!クラスの男子は全員、お前と女子が楽しくしゃべって歩いてるのを見てるんだよ!」

「おい沢田。お前誤解してるぞ。」


光輝がまた呆れ顔をする。

「あれは妹だ。」


「「「えっ?」」」


沢田を含め、ほとんどの男子が間抜けなこえを上げた。


「・・・」

「・・・」


ちょっとした静寂が訪れる。

すると、沢田とクラスメイトが無表情で席につく。


「やっぱり不思議だなこのクラス。」


隣で佐川が苦笑いしていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ