表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第2話.改めまして

新しい担任の先生に連れられて、教室へ向かう。


廊下の窓から見える中庭の桜がとても綺麗だ。


私の前を歩いているのは、蒔田まきた しげるという名前の男の先生。白衣を着ているけど、理科の先生かな?チョークの粉がかからないようにって着る人を漫画で見たけど、どうなんだろう。


蒔t「虎と龍に会ったみたいだな。」


明「分かるんですか?」


蒔t「さっき教頭が見たってさ。俺あいつらに注意するの面倒なんだよなぁ。」


明「同じ学年なんですか?」


蒔t「お前らタメだぞ。もしかして知らなかった?」


てっきり年上かと思ってました。


2年A組の教室の前で止まる。明日香はここのクラスに転入するのだ。


蒔t「先に俺が皆に紹介するから。後は自分で自己紹介して、一言な。」


そう言って、教室に入っていく先生の後を追いかけるように入る。先生が入った時は賑やかだった生徒たちは、明日香が入った瞬間静かになった。視線が痛い。


蒔t「えーこのたび、西城高校に転入した櫻井明日香さんだ。皆仲良くしろよ。」


先生に紹介された。この後って私が自己紹介するんだよね。


明「櫻井明日香です。よろしくお願いします。」


わぁっ


明日香自身が自己紹介した直後、生徒たちから歓声があがった。たくさんの拍手と指笛。まるで、明日香を歓迎しているようだ。


蒔t「櫻井の席は…窓際の前から三番目。」


生徒名簿の裏に貼ってある座席表を確かめてから、指を指す。


言われた通りに座る。まだ視線が痛い。


「ねぇねぇ。」


前の席の女子に声をかけられた。茶髪で目は二重で可愛い子だ。


「あたし、間宮まみや あかね。よろしくね。」


明「よろしく。間宮さん。」


茜「間宮さんじゃなくて、あ・か・ね。茜って呼んでよ。」


明「茜?」


茜「あたしも明日香って呼ぶよ!!」


明「うん!!」


早速友達ができました。先生の話が終わり、朝のHR後、茜以外にもクラスの子と友達になりました。最初は、本当に友達ができるのか不安でいっぱいだったけど、たくさん友達ができて一安心です。






茜「明日香って“虎と龍”って知ってる?」


明「虎と龍?」


虎さんと龍さんかな。


茜「うちの学校で一番有名な男子二人組。イケメンなの。」


明「あのさ、虎と龍ってもしかして…」



きーんこーんかーんこーん♪



チャイムに邪魔されて話が途切れてしまった。


茜「どしたの?」


明「ううん。何でもないよ。」


虎と龍ってやっぱり虎さんと龍さんのことだよね。でも、茜にさっきあったこと言ったら何て言われるんだろ。そんなに有名な人たちのことだから噂になったりしたら…。


蒔田先生によるLHRロングホームルームが行われた。委員会、係りを決める前に全員自己紹介をすることになった。


出席番号順だからまだだよね。


男子の1番から順番に前に出て自己紹介している。名前、趣味、得意な教科、苦手な教科、目標を言う。


茜「ほら見て!!」


茜と自己紹介の内容を考えていたら、急にテンションをあげて私に言った。



紅い髪、黒い瞳の彼が壇上にいた。自己紹介して壇上を降りた。


次に上がったのは銀色の髪の彼。同じく自己紹介して降りた。


明「虎さん…龍さん…」


思わず声を出してしまった。



「「は?」」



二人は明日香の方を向いた。そして、明日香の方へ歩いてきた。


明「え…あ、あの…」



「マジ?ちょっ…俺嬉しいんだけど。」


「同じクラスだったんだな。」



何がなんだか分かりません!!


明「虎さん、龍さん」


「聞いてなかったのかよ。さっきの自己紹介。」



「俺は、ひいらぎ 虎鉄こてつ。」


風谷ふうや 龍臣たつおみだ。」



「「よろしく。」」



明「櫻井明日香です。」


虎「知ってるって。」


龍「お前、壇上から俺らが見えなかったのか?」


緊張しすぎて周りが見えてませんでした。


龍「気づいてほしかったなぁ。」


明「あの時は緊張してて!!」


蒔t「おーい。いちよう授業中だってこと忘れんなよー。」


正直、今授業中だったことを忘れていた。2人との再会が嬉しすぎて。


私が自己紹介をしている時、虎さんと龍さんがニコニコしていたのが視界に入って恥ずかしかったです。





茜「どういうこと!?」


明「何が?」


LHRが終わり、短縮授業ということで午前中にすべての授業が終わった。今は放課後、茜と教室で話していた。


茜「虎と龍と知り合いだったなんて…しかもすっごく普通に話してるし!!」


地団駄を踏む茜。きょとんとする明日香。


明「実はね。」


朝あったことをすべて話す。


茜「そんなことがあったの。」


明「助けてくれなかったら私どうなってたか。」




「明日香ー!!」




私今呼ばれた?私と茜以外この教室に誰もいないよ?


茜「明日香、外見て。」


外?


窓を開けて外を見る。


「下だ下!!」


明「下?あ…」


2階から下を見た時に見えたのは、両手で大きく手を振っている虎さん。


虎「こっち来ーい!!すぐになー!!」


明「何かするのー!?」


虎「来てからのお楽しみだー!!」


何するのかな。


茜「さてと、あたしはもう帰るね。」


机の横に引っ掛けていた鞄を肩にかける。


明「茜行かないの?」


茜「虎が呼んだのは明日香だもん。何したかはメールで教えてよ。待ってるから。」


すっごく気になってそう。


茜「早く行ってあげなよ。」


明「うん。」


茜に背中を押され、校舎を出ることにした。




「よお。」


くつ箱に行くと、龍臣がいた。


龍「行くぞ。」


明「何するの?」


龍「虎鉄が秘密にしろってさ。」


明日香はゆっくり歩く龍臣の後ろを追いかけた。



着いた場所は中庭。大きな桜の木がある。


龍臣は木の側に寝転んだ。


龍「来いよ。明日香。」


自分の隣をポンポン叩く。


「いっくぜー!!」


龍臣の隣に座った瞬間、上から声が聞こえた。


龍「落ちんなよー!!」


明「え?な、なに?」





ふわっ





視界はピンク。たくさんの桜の花びらが舞う。


明「綺麗…」


龍「たまにはこんなのもいいな。」


明「え?」


龍「いや、何でもない。桜餅食うか?」


どこから出してきたんですか…。


明「いただきます。」



「あー!!ずりぃぞ!!俺も食う!!」



上から人の声。…上?



「よっと」



飛び降りてきたのは虎鉄くんだった。


虎「綺麗だったろ?」


虎鉄は、明日香の隣に座り、龍臣から貰った桜餅を頬張る。


明「うん。でも、どうして?」


虎「どうしてって…そりゃあ、明日香のために。」


私のため?桜の花も桜餅も全部?


龍「改めまして。ようこそ。西城高へ。」


虎「歓迎するぞ。明日香。」


2人の笑顔は私の頭の中に綺麗に刻まれた。


嬉しくて涙が出そうだ。


虎「泣くなよ~。」


明「だって…嬉しかったんだもん。」


龍「焦るだろ。」



その後、桜のじゅうたんの上で桜餅を食べました。


西城高校に来て良かったかも。














初めまして&こんにちは

鷹羅たからと申します。


獣と無限の絆∞を読んでいただき、誠にありがとうございます。

早速ですが、登場人物の紹介をしちゃいます。


櫻井さくらい 明日香あすか

大人しい純粋な女の子。

黒い長髪。普段はポニーテールにしてまとめている。

好きなものは、甘いもの。

嫌いなものは、苦いもの、ホラー系。

気になるものは、虎と龍。


ひいらぎ 虎鉄こてつ

一言で言えば、イケメン男子。

赤い髪。猫っ毛に近いかな…

好きなものは、柑橘系。

嫌いなものは、邪魔する奴。

気になるものは、秘密←笑


風谷ふうや 龍臣たつおみ

同じく、イケメン男子

銀色の髪。ちょいオールバックかな…

好きなものは、映画鑑賞。

嫌いなものは、恋愛小説。

気になるものは、秘密←笑


好きなもの、嫌いなものが皆バラバラなんだが…

今度は正式にプロフィールを考えてみようかなーと思っています。

この後にも、色んな人がでてきますからね。

色んなストーリーもありますので。


次回は、委員会の話です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ