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過去2

今回は若柳くんの話です

――12年前――


ピッピッピッピッ


軽快な電子音に医者達の慌しい会話、器具の落ちる金属音独特な香り


俺は産まれたときから身体が弱くて虐められないように強がって誰かを虐めていた



4歳の時ガンにかかったしょうが無く幼稚園は辞めて入院する事になった


治ったのは小学校に上がる時だった


そして入学式の日学校に親と登校して居ると


周りの女子から熱し線を受けていた


顔が良かったからだろうけど見られると緊張する


そう思いながら横を見ると焦げちゃの長い髪を二つにくくって居る緑の目の可愛い子を見つけた


その子は親と居れて嬉しいのか笑顔だった


美しくて可愛くて一目ぼれをした




綺麗な瞳と髪



本当に綺麗で優しくて




そして長いときが経ち




中学の卒業式



「俺さ、入学式の時から澄夏の事好きだったんだ」


やっと言えた一言め



「それでなんとなく思い出したんだ、幼稚園の頃も一緒だったろ?」



何気なく聞いたこの一言



澄夏の返事は



「そうだよ同じ幼稚園。ごめんね、悪いけど私も幼稚園から好きな人居るの」



フられた



人生で初めてだった



だから興味や好きと言う気持ちが更に膨れ上がってしまった



「その好きな人って誰?」



うわ・・・こんな事聞いてウザがられるだろうなー


俺って本当に醜い・・・・・・



「・・・・・その、幼稚園一緒だった月神悠晴くん」



え・・・・・・・・・・・・?



だってアイツ暗いし面白くないし喋らないし泣き虫だし弱虫だし


人間と関わらないで本とか草や花の事をしてるだけの根暗野朗に俺が負けた?



嘘だ嘘だ信じたくない



俺はそれから高校に入っても澄夏の事を目に追っていた



俺どんだけベタ惚れなんだよ・・・・・



そして気付いた月神悠晴って俺の斜め前の・・・・・



やっぱり全然変わってねぇ、こんな奴と俺が何で・・・・・



どんなに虐めても


どんなに嫌なことをしても


アイツは怒らないでそのまま何事も無かったかのように接する



何で・・・何で・・・




何でコイツこんなにいい奴なんだよ・・・・・・・・







友達になりたい―――――






心のどこかでそう言う気持ちが芽生えた


でも怖かった



内心では恨んでいるんだろう


そんな奴に友達になってなんて言っても断られる・・・・・・・




自分を醜く感じた




昔から良く学校も休んでいたし皆俺の面を見て僻んだり取り入ろうとする奴が多かった



俺と居れば注目されて自分もモテると思ったんだろう




だから今まで本当の友達は居なかった



でもコイツは、月神悠晴はそういう事ではなく俺から本当の友達になってほしいと思ってしまった






悠晴は、俺と友達になってくれるかな―――――・・・・・・?

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