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ハジマリ


「・・・・・・・」


僕には糸が見える


普通の人には一切見えないのだが僕には見える


色とりどりで色々な形の人の心


別にこんなもの見たい訳ではない、欲しいと望んだわけでもない


こんな糸鬱陶しいだけだ…


「月神くん、俺昨日休んでてノート取れてないんだー」


そう言い若柳はさも当然かのように手を差し出しノートを渡せと命じてくる


正直虫唾が走る、コイツの糸も俺の脚に繋がっている



部活が終わり完全に放課後になり教室に忘れ物をしたので取りに行くと

僕の机の上は水浸しで「死ね」などの落書きもあり今朝かしたノートが上に置かれて濡れていた


女々しいというかなんと言うか・・・


こんな事するのは若柳しか居ないな・・・と思いながら後片付けをして学校を後にした






帰り道にある女性にぶつかった、背は普通で長い髪を二つに束ねているのが印象的な子だった


ぶつかった後謝りそのまま歩いていくと呼び止められた


「月神くん・・・?」


なぜ俺の名前を知っているのだろうと後ろを振り向いた


「やっぱり月神くんだっ覚えてる私の事?」


「すみません・・・誰ですか」


そう言い足早と逃げようとすると腕を掴まれて前に進めなくなった


なんて怪力だっ・・・! 振りほどくにも振りほどけなかった


「幼稚園の頃一緒だった宮下澄夏だよ、覚えてない?」


涙目で聞かれて一人思い当たったが勢い良く腕を振りほどき


  知らない


とだけ言い残して俺は帰った


そいつとも糸で繋がっていた、彼女の色は淡い黄緑色だった―――・・・

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