トモダチ
若柳は二人の会話を聞いていた、途中で目が覚めてしまい二人の関係がハッキリした
別に、俺と彼女が付き合えないのは当然の事だ・・・澄夏に俺はフられていたし
二人の関係を認めようとすると胸の奥にポッカリと穴が開いたようだ―――・・・・・
俺は重い身体を引きずって月神の居る教室まで足を運んだ
でも、前よりも苦しくない
ふっきれたのだろうか・・・・
自分の心の変化に素直に驚いていた
次は体育か・・・休もう・・・・・・
ふら付く身体を何とか振り絞り教室についた
そこには着替えている月神が居た
「月神・・・」
俺が話しかけると眼鏡をかけて用を聞く
謝りたい
謝りたいっ
謝れ、
謝れっっ
「ごめ・・・・・・ん、い、ままでこ・・・・んな虐め・・・・し、て」
振り絞った声は途切れ途切れだった
月神を恐る恐る見ると嬉しそうに微笑んでいた
「いいよ、」
そう言って珍しく笑顔を見せてくれた
俺も釣られて微笑んだ
本当に優しい奴だ・・・・・・
ジャージに着替えて二人で体育館へ向かった
「こらぁあっっお前どうして座ってるんだ若柳ぃぃいいっっ」
「体調不良です・・・・・・」
そう言い先生に保健室の紙を渡すと先生はスマンと謝ってくれた
根は良いのになこの人、まだ若いし
俺は隅で体育座りをして皆を眺めていた
皆楽しそうに運動をしている
いいなぁ、楽しそう・・・俺もあんな風に自由に動きたいな・・・・・
そう思い皆を見つめる
授業が終わり月神と教室まで一緒に行く
俺は月神と仲良くなった
そして俺は月神に
「お前、髪の毛切らないの?眼鏡コンタクトにしたりとか」
「あぁー・・・そうだねそろそろ切らないとな」
分け合って切らない訳では無いようだ
見てみたいなー・・・素直にそう思った
俺はコイツの素顔をちゃんと見たことが無い
緊張してきたなー見てみたい
「今日切ってくるよ」
笑顔でそう言うキミ
凄く楽しみ、
「楽しみにしとく」
俺は念願の本当の友達を手に入れた