自分勝手なルール・紹介&解説
★自分勝手なルール、起
次のお話は、バスケ部二年のエース、常磐誠治に喧嘩を売った翌日から始まります。
奏は常磐のことを、自分勝手なバスケ部、略してスケベと呼称しました。
朝のホームルーム前。
奏が教室に着くと、野次馬たちで溢れかえっていました。
学校一の美少女と学年一の聖女と、なぜか仲が良い陰キャ君。先日、リア充として名高いバスケ部のエース、常磐誠治に、今話題の陰キャが啖呵を切ったのですから、当然です。
奏は廊下で時間を潰すことにしました。
登校していた真鈴に挨拶をされます。
クラスが別々で、やっと出来た友達と相棒に挨拶に行くのは彼女の日課です。
美少女が隣にいるだけで、人の視線が集まり始めます。
教室から廊下の様子を伺う詩子。
二人を発見して、尻尾を振るワンちゃんのように駆け寄ってきました。
詩子と真鈴がイチャイチャ抱き合う友達プレイ中に、スケベ先輩が正論を持ち出し注意をしてきます。
★自分勝手なルール 承
奏が真鈴以外の女性と仲良くしている。
それは真鈴に対して失礼であると断言します。
きっと真鈴が奏から離れないのは、脅されているに違いない。
卑怯者から真鈴を救うため、わざわざ一年生の教室の前まで、二年生のスケベが来ていたのです。
自分勝手に組み上げられたルールの元、自分こそが正義だと思っていたのでしょう。
周囲の人目も気にせず、スケベは自分が正しいと言わんばかりに、「真鈴さんに必要なのはこの俺だ!」と言い放ちます。
まるで自分こそがヒーローだと酔いしれていたのでしょう。
鳥籠に囚われた姫様は牢屋の中で猫とじゃれついて、見向きもしていませんでした。
詩子と今度お泊り会をしましょうと、和気あいあい、脅されてる少女にしては幸せそうです。
無視をされて、スケベは困惑します。
もう答えは出たと思い、奏は話を切り上げようとしました。
動揺を隠せないスケベは、「君は何かしらの弱みを握って、真鈴を――」を解放しろと言いかけて、
真鈴が怒りました。
お前に名前を呼ぶ許可は与えていない。
悲劇のヒロインからの怒声を受けて、言葉が出ないスケベ。
これにて第二幕は終了と、奏は、注目する他の生徒達に告げて、朝の騒動が終わります。
★自分勝手なルール 転
その日の放課後。
詩子と奏は教室で雑談をした後、真鈴を迎えに来ました。
三人組のうち、真鈴だけクラスが違うためです。
真鈴と合流して帰ろうと校門まで歩きます。
校門を通ろうとすると、二年生の女生徒に声をかけられます。
どこかで見覚えのある美人さんでした。
その女性の名前は、鉢上澄香。
バスケ部のマネージャーです。
常磐について、話したいことがあるようでした。
真鈴の行き付けのカフェで、話を聞くことになります。
鉢上先輩は、スケベ先輩の元カノでした。
一年生にとびきり可愛い美少女がいる。
そんな噂が流れ始めた頃から、スケベが目移りしているように感じ始めたのです。
でも、スケベは誠実な人で、自分に向けられる言動が変わることはありませんでした。
けれど、直感というのでしょう。
鉢上先輩は心が離れているように感じていました。
そこで、スケベを試すことにしたのです。
自分の欠点を捏造して、昔はこうだったけど、貴女の隣に立つために頑張った。努力をしていると認めてほしいために。
捏造した欠点は、可愛い嘘のようなものです。それでも、鉢上先輩は努力をしてました。努力を頑張ったと認めさせるための嘘、香辛料のようなもの。
返された言葉は、「好きな人ができたから、別れよう」でした。
スケベ先輩は誠実です。
交際している相手がいる前提で、別の女性へアプローチはしません。
故の別れ話。
鉢上先輩の努力は見てもらえなかったのです。
★自分勝手なルール 結
泣きながら話す鉢上先輩を見て、誰もが言葉を詰まらせました。
甘い菓子と、砂糖で甘くした珈琲を啜り、休憩します。
そして、本題に入ります。
どうして、スケベが真鈴を諦めないのか。
スケベは真鈴に振られました。
その後、鉢上先輩に頭を下げて、復縁を迫ったのです。
鉢上先輩からすれば、激怒するには十分でした。
スケベのために努力した自分を簡単に捨てて、欲しいものが手に入らないのなら、拾おうとすることに激怒したのです。
そのとき胸倉を掴んで、諦めるなよと、鉢上先輩は叫んだようです。
努力を認めず、手放したクセに、また拾おうとする。まるで代用品。それを認めてしまえば、自分の努力を誇れなくなります。
スケベからすれば、自分の行いを後押しされたものと同じです。誠実な彼は、鉢上の意思を尊重するために諦めないのでした。
そこで、スケベに努力を見てもらえない敗北を味合わせて欲しいと、奏にお願いします。
奏たちにとっても、スケベは邪魔です。
スケベの努力、すなわちバスケ。
彼の土俵で、努力を否定する悪魔の契約書を、奏は考えました。
本当に自分勝手なルールですよ。
★最後に
自分の作品を紹介するにあたり、言葉を選び、内容を伝えるのは、本当にいい練習になりますね。
伝えたいことだけ、伝えてるせいで、本編と内容は変わらないはずが、別の作品を読んでる感じになりました。
まぁ、こっちは、気持ちの深掘りをしてるからでしょうね。
なにせ、本編は奏くんの観る世界と感情、あとはキャラクターのセリフと行動でしか表現できません。一人称の辛いところです。
なら、なんで三人称にしないのかって……、それはですね、疲れるからです!
次のエピソードは「初見殺しの契約」です。
陰キャがバスケで、エースに勝つ!
その手腕はまるで詐欺師のようだった。




