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冒険者ギルドの掃除人  作者: 沼平 甫
紺青の狼
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1

 お、久し振りだな。

 お前さんの最近の仕事ぶりは、俺の耳にも色々と入ってきてるぞ?

 お前さんは、地味な仕事でも嫌な顔せずこなしてくれるから、現場の評判も良いんだよ。

 評判が上がれば、指名の仕事だって増える。そうすれば、ギルドもお前さんも儲かるしな。

 そう言えば最近、DからCに上がったらしいな。無事に駆け出しを卒業して中堅の仲間入りという訳だ。おめでとうさん。

 それで、どうしたんだ今日は。

 飲みの誘い? 今まで散々世話になったから?

 おいおい、馬鹿言うな。そんな事をするのはまだ早いんだよ。俺から見れば、お前さんはまだヒヨッコだ。せめてAに上がるまで、その気持ちは取っておけ。

 もしもお前さんがAに上がったら……その時は、むしろ俺の方からご馳走してやらないとな。

 穴場の美味い店に連れて行ってやるから、覚悟しておけよ?

 ん? 俺がAランクだった頃の話を聞きたい?

 別にわざわざ他人に話すようなものでもないさ。やってる事自体は、今のお前さんと、さほど変わりはしないんだよ。

 依頼を受けて、それを達成する。その繰り返しだ。違うとすれば、難易度だな。やはりAランクの依頼ともなれば、危険度も段違いだからな。

 え? 何で冒険者を辞めてギルドマスターになったのか?

 まあ、そりゃあ……色々あるんだよ。色々とな。

 簡単に言えば、大怪我をして、完治しても以前のように戦える保証が無いから、一緒にパーティ組んでた他の奴らからクビを言い渡された、ってことだ。

 酷い話だって? いや、意外とこれが結構あるんだぞ。特に上昇志向が強いパーティだと、ギルドに来る毎に組んでる奴が入れ替わってることもザラにあるからな。

 むしろAランク以上だと、初期から面子変わってないパーティなんてほぼ無いんじゃないか?

 人には才能とか向き不向きってのもある。それが同じ方向でなけりゃ、BにはなれてもAには上がれないだろうな。

 もしお前さんが、ただ冒険者として長くやっていきたいってだけなら、別に意識する必要は無いさ。

 おっと、説教臭くなってしまって悪かったな。で、今日は何の用だ?

 ギルドの購入補助制度を使いたいから詳しく教えてくれ?

 ……あー、あれか。提出用の書類はどこに置いたんだったか……。

「フロラ! 済まないが購入補助の書類持ってきて、こいつに説明してやってくれ!」

 こういうのは、ちゃんと把握してる奴から説明してもらうのが一番だ。

 じゃあ、後はフロラに任せるとして、俺はこの辺りで。

 お前さん、次に会うときまで、ちゃんと生きてろよ?

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