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異世界美容院Angeli  作者: イタズ
第5章 完結編

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社員旅行その3

食事は宴会場でビュッフェ形式だった。

どうやら家の温泉宿を真似たみたいだ。

ジョルジュが得意げに話していたよ。

俺は好きだな、そういうの。

良い物は取り入れる、簡単でいいじゃないか。

むしろ積極的に取り入れるべきだろう。

良い物には何かしらの理由がある訳で、ビュッフェ形式については、実は俺が提案したんだけどね。

提供する側にとっても、される側にとっても好きな時間配分で行える。

待つ必要も、待たされる必要も無いからね。

そして好きな量を好きなだけ選択できる。

提供する側もその時にある食材で、自由に選択ができる。

とても理に敵っている。


俺と一緒で食欲旺盛な皆はガツガツと食べていた。

特別美味いって訳では無いけど箸が進む。

やはりこちらも薄味が気になったのはご愛敬だな。


そしてアルコールを頂く、ワインだ。

どうやらエルザの村には肥沃な土地があるらしく、ワインが名産とのこと。

確かに口にしてみると分かる。

豊潤で甘く、そしてしんみり酸味を感じる。

大地の香りと、熟成された渋み。

最高の味わいだ。

ここが日本じゃなくて良かったよ。

だって目上の人にお酌なんてしなくてもいい文化だからね。

そうなったからには、俺の肝臓はパンクしてしまうだろう。

特にこのワインは危険だ。

味わいが深いせいで、アルコール度数の高さを麻痺させる。

くわばらくわばらだな。


周りの皆は好きに飲んで食ってして騒いでいる。

シルビアちゃんはそうとう食っているな、甘い物ばかりを・・・

ライゼルは相変わらず親父にべったりだ。

ララは珍しくマリアンヌさん達と談笑中。

社員旅行って最高だね、是非来年も実施したいよ。

次は何処に行こうかな?

結構いろいろな所から誘われているし。

行先には困ってないんだよね、実は。

そうだった!噂のお店も気になるよね。

だってどう聞いても呉服屋なんだもん。

これは俺以外にもこの世界と繋がっている店があるってことだろ?

それも日本のお店がさあ・・・


等と浸っていると、

「ジョニー、飲んでるか?」

リックであった。


「にしても俺達も着いて来てよかったのか?」


「いいも何も親父が勝手に声を掛けたんだからしょうがないだろう?」


「でも宿泊費とかはお店の経費なんだろ?」


「そんなことは構わんよ、儲かってるからな」


「違いねえな」


「ビール党のリックにはワインは物足りないんじゃないのか?」


「いや、ここまでのワインとなると有りだな」


「なるほど」


「なあ、ジョニー・・・」

意味深な視線を投げかけてくる。


「どうした?」


「次は何をするつもりなんだ?お前は」


「何の事だ?」


「とぼけんじゃねえよ、これまでお前がしてきたことを考えてみろよ!」


「・・・と、言うと?」

何の事だ?色々あり過ぎて分からんぞ。


「お前なあ・・・呆れるぞ!・・・いいか、この国に美容院を開き、新たな娯楽を持ち込んだ。そしてあのフェリアッテを倒し、髪結い組合を手中に収めた。そして美容師免許制度を導入し、競合も造らせた・・・そうだろ?」


「だな・・・」

ああ、これまでの事ね。


「だから次はどうするんだ?って話だ。挙句の果てにはララ様まで降臨したんだぞ」

まあ、それは今と成っては必然だが、当初は全く知らなかった出来事だけどさ。


「そうだな・・・」


「で?どうなのよ?」

リックの奴、酔っぱらってるのか?

こいつにしては珍しく、グイグイくるな。


「そうだなあ・・・考えはある・・・」


「ほう・・・と言うと?」


「そうだなあ・・・今は止めとくよ」


「勿体ぶりやがって・・・」


「そういう訳ではないんだが・・・」


「まあ、詮索は止めておくよ。お前の事だ、悪い事をしようって事ではないだろうからな」


「まあ、そう言う事で・・・」

リックの野郎、勘が鋭いな。

こいつの言う通り、次がある。

この計画は実はララとの約束でもある。

詳細はまた後日ということで勘弁して欲しい。

この社員旅行は、云わばこの後に訪れる激動の日々を前にして、鋭気を養う為でもある。

それを知るのは俺とララのみだ。

そんな側面もあってか、ララは俺以外の者にも接する様にしているみたいだ。

伝説の聖獣も大変だねぇー、感心するよ。

でも、ララと接する事ができる事を皆も嬉しいみたいだ。

シルビアちゃんなんて顔を真っ赤にして興奮しているしね。

他の人達もよほど嬉しいのか、感激して涙を流している人もいたしさ。

俺としても鼻が高いよ。

ふう、それにしても酔っぱらいそうだよ。



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