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異世界美容院Angeli  作者: イタズ
第4章 変わりゆく異世界編

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とある噂

美容院の営業を終えて、俺はまったりとバー『ANGELI』で飲んでいた。

肩には勿論ララを乗せて。

今日も一日頑張りましたよ。

何時にも増してカットのお客さんが多かったね。

こう言った日の事を「今日は床屋さんだったね」なんて言ってたな。

決して床屋さんを下に見ている訳では無いからね。

床屋さんの施術は圧倒的にカットが多いからさ、そういう一つの例えなんですよ。


「ララ、そういえば、ララはアルコールは飲めるのか?」

何となく気になったから聞いてみた。


(わかんないや)


「そうか、飲みたいか?」


(うーん、そうでも無いよ)

ララは首を傾けていた。

うん、こんな仕草のララも可愛いね。


「じゃあ止めとくか?」


(そうだね、飲みたくなったら飲ませてよ)


「分かった」

ぐいっとジョッキを一気に煽る。

あー、旨い!染み渡るねー!


(ねえ、ジョ兄・・・またやってるよ、おやっさん・・・)


「他っておけばいいさ・・・」

親父はライゼルに盆栽について熱く語っていた。

俺達にとっては見慣れた、いや見飽きた光景であった。


(おやっさんは楽しそうだね?)


「ほんとにな、にしてもライゼルもよく付き合ってられるよな・・・感心するよ・・・」

そんな他愛もない会話を楽しんでいると、最近ではもう知り合いとなってしまった人物が俺の所に近寄ってきた。


「テイラー・・・何しに来やがった?」


「何しにって・・・飲みにですよ・・・」


「そうか・・・もう俺の服やズボンは売れる物は無いからな!」


「なっ!・・・そんなぁ・・・」

物欲し気に俺を見つめるテイラー。


(ジョ兄、虐めちゃ駄目だよ)


「虐めてなんてないさララ!いい加減俺を見る度に服を売ってくれっていうこいつがどうかしてんだよ!」


「ララ様、大丈夫です。ありがとうございます」

項垂れつつも俺の隣に腰掛けるテイラー。

リックからおしぼりを受け取ると注文をしていた。

おおっ!それなりに立ち直りが早いな。


「先ずは生ビールと枝豆を下さい」


「はいよ」

リックは奥に引っ込んでしまった。

不意に、はっ!と何か思い出した様子のテイラー。


「ジョニー店長・・・そういえばですね・・・ジョニー店長に似たお方を見たことがありますわ・・・」


「俺に似た?」


「ええ、肌の色や髪の雰囲気など、ジョニー店長の同郷の人なのかもしれないですね・・・」

黄色人種がいたって事か?・・・マジか・・・それって・・・

俺は心の中でララに話し掛けた、ここは声を出してとはいかない。

所謂念話だね、間違っても俺の能力とかじゃないよ。

ララが拾ってくれているだけだからね。


(ララ・・・どういうことだ?)


(答えられない・・・)

これが既に答えじゃないか・・・

俺達以外にもこちらの世界に来ている人がいるってことなんだろうな・・・

それも日本人が・・・どうなってんだ?

俺はてっきり俺達だけだと思ってたんだけどな・・・

女神様に聴いてみようかな?

でもララが答えられないってんだから、答えてくれる訳はないよな・・・


「なあテイラー、それは何処で見かけたんだ?」


「ここからは随分と離れた国ですわ、放浪の旅でお会いしました」


「ほう・・・」


「確か最南端の国と呼ばれているメルギド公国でしたね」


「メルギド公国・・・」

聞いたことがないな、サミットにも参加していない国だな。


「それで?男性か?女性か?」


「私とは違って女性でした」

あらま?こいつは男性だったんだ・・・遂にテイラーはどっちなのか論争に終止符が打たれたな。

そんなことはいいとして。


「どうやって出会ったんだ?」


「とても変わったお店を経営されておりましてねえ、お店に立ち寄らせていただいたんですわ」


「どんなお店なんだ?」


「確か・・・反物屋・・・珍しい衣服を販売されてましたよ・・・そうあの男性が来ている服も販売されてましてよ」

テイラーは親父を指さしていた。

そして親父は甚平を着ていた。

マジか・・・

この異世界で反物屋って、ありなのか?


「五年ぐらい前の事ですので、私もいまいち覚えておりませんけれど、お店の名前は・・・ニシ・・・忘れました」

俺はずっこけそうになっていた。


「お前なあ、思い出してくれよ」


「それはどうして?そんなに気になりますか?」


「ああ!」


「なぜ?」


「何故って・・・まあいいや・・・」

説明に困るな、ここは避けようか・・・


「覚えているのは、店主さんは女性の方で、レナさんと呼ばれておりましたわ、後はキモノという独特な衣装を販売されていたことぐらいですね」

ああ・・・ほぼ確定だな・・・この世界に繋がっている店は『ANGELI』だけでは無さそうだ・・・

行ってみたいのはやまやまだが、最南端の国ともなるとそう簡単には行けそうもないだろう。

それにしても・・・何の意図で繋げたんだか・・・女神様は教えてくれないだろうけどさ。

まあ・・・ご縁があるならば、袖振り合うこともあるでしょう・・・着物なだけに・・・

いまいちかな?


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