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詐欺の手口

なんやここ

真っ暗や


いややわ、こんな暗いとこ

苦手やねん、うち怖いとこ



誰かいませんかー!



……声が響かんな

ほな部屋の中やないねんな



うち今まで何しとったっけ


せや

あの光るバケモンと戦ってて


きっしょい装甲まとってたんや


そんで脇からぐさーと




……死んだんか?





「……琥珀紗音」


うわびっくりした!

あんた誰や



「……メフィストフェレスとでも呼べばいい」



ぷ。

顔が日本人なんやけど?



「……なら、南木景樹と呼べばいい」



はあ、そんで何の用や

そんで、此処は何処や



「……黒い血を最後まで開放しろ、さもなくば死ぬ」



いやや

お断りや



「……このままでは勝ち目がない」



お前、悪魔やろ

ていうか詐欺師

うちにはわかる



「……なぜ、そう思う」



このままでは勝ち目がない?

それは言えても

言うこと聞いたら勝ち目がある!

とは言わんねんな

言いたないんやろ?

さすが悪魔、見事な詐欺師や



「……くくく」



これも言わせてもらうわ

古今東西

悪魔が神を打ち倒した例はない

神が悪魔をボコれても完璧に殲滅したっちゅう話も聞かん

神も

悪魔も

倒せるのは人間だけや!








Ia! Ia! Hastur! Hastur cf'ayak vulgtmm


紗音の自動詠唱機がノルアドレナリン類似物質を分泌

意識を戻し出血を押さえ鎮痛も行う


「痛ええええ!」


とはいえ充分痛い

出血だけは止まった

この痛みはおそらく意趣返し

痛みを怒りに変えて、立てよ紗音!


「ジークジク痛むでクソったれ」


飛翔体を下ろす重量を使うにはニュートラリーノが足りない

攻めあぐんでいる紗音の目に映る新たな黒い飛行物体

黒い翼、黒い体、どう見ても悪魔やんけ



オリビア・スミノフが駆除目標対象物に到達

輝く飛翔体に食らいつき

そのまま重力を加えて落下


「Я тебя везде искал」


周辺の未成熟な飛翔体も押しつぶし

悶える本体の放つ光の壁を食い破る


「Мне до лампочки, что тебе не нравится.」


脇を押さえ近づく紗音

右手掌から放出するニュートラリーノを万年筆の形に濃縮し

飛翔体の本体に直接突き立てた


「新作投稿や!感想はいらんで!」








本体が消えると増殖した飛翔体も蒸発した

この段階ではこれですむ

わずか数万人の犠牲者でことなきを得た


「姉ちゃんおおきに、助かったわ」


「Мне все равно」


「日本語でしゃべれや!」


「私はどのような選択を行えばよくても興味を持たない」


「昔のGoogle翻訳かよ!」


装甲を外しながら上空を見上げれば

けたたましいヘリコプターの音が響く


「ほなサイナラ」


「Капец!!Сматываемся скорее!」


二人は散り散りに逃亡する

残されたのは甚大な被害と

これからサンプルとして調査されるであろう飛翔体の残骸だけだった

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