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公爵令嬢は顔が薄い  作者: ねこまんまときみどりのことり


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11/77

地味顔の魔女は、爆笑される

王太子ニールは、護衛に抱えられて寝室に移動した。

まだ、気を失ったままだ。



現在王都には、魔物の群れが度々目撃されている。

騎士団や魔法師団が配備され民衆への被害はないが、徐々に魔物は数を増している。

それ処か初期には見えなかった、強くて知能の高い魔物もちらほら現れ討伐に苦戦している始末。


様子を窺いながら狡猾な魔物が出ようとしている気配。

危険信号が灯る。


魔物達が警戒しているのは、ある1点。

『魔物を雑食する狂気達』の存在だ。

それらの存在が見つからなければ、今後は安心して一斉攻撃が始まるだろう。

・・・だが、彼らは恐怖している。 

仲間達を嬉々として屠る3人組のことを。




エリザベート(ラリサ)は焦っていた。


他でもない王太子を蹴って踏んづけたのである。


いくら魔物討伐中の行為とはいえ、王太子の一存でどうなるやら。


そもそも蔑ろにしたのは、ブロディの気を纏っていたからだ。


狩り場では気配関知で、仲間の居場所や何を繰り出そうとしているかを察し、攻撃や援助を行う。


極限のあの時、確かにブロディの気を確信した。

それは何度生まれ変わっても同様である。

自分自身で確認済みだ。


と言うことは、王太子は『ブロディ』の生まれかわりなのだ。



そう思うと、無性に腹が立ってくる。


だってブロディだよ。

強くなっても、常に刺客に怯えて眠りの浅い小心者。

私たち(ラリサとキャラウェイ)が見張りをしているときだけが、唯一安眠できると言ってた奴が。


よりにもよって、自分が体験したことを息子にもさせてるなんて!

確かにゼフェルは第一王子で、わりと皆から守られているさ。

だからと言って、悪い噂を撒かれたり毒を盛られたり暗殺されそうになったり。

あまつさえ、小飼らしい魔物の襲撃って。


父親ならなんとかしろと思う。


証拠は少ないけど、第二王太子妃(ジリアン)がやったって解りきってるのに。


いろいろ考えていると、なんだか猛烈に怒りが湧いて寝ているブロディ(王太子)をぶん殴っていた。

「いつまで寝てんだくそ野郎が。 自分の過去は棚にあげて、なにやってんだこのボンクラが! 子供の1人や2人くらい、命を懸けても守ってやれよ」


気がつくと気持ちが乗って寝ている胸倉を掴み、往復ビンタを有り得ないほど繰り出していた。


バジッバシッビシッボヂュボジッブシッ・・・・・

時々鼻とかにも当たり、変な音してるし。


はっと我に変える。


寝てると思っていた王太子(ブロディ)が、目を開けているではないか。

(これだけ殴られれば当たり前である)



「あ、えーと。 ファンブル公爵令嬢?」

頬が腫れ上がった王太子(ブロディ)が呟く。


「あっ、ブロディごめん。 やり過ぎた。 あ、や違う。 王太子様、大変失礼を」

胸倉を離し頭を下げる。


急に離した体は、頭からベットに落下した。

「痛ぇ。 相変わらず扱い雑すぎだ。 僕今、王太子なんだけど」

ブロディ(王太子)はおどけて呟く。


「え、あんた。 記憶戻ったの。 嘘やだっ」

なんか涙出てきた。

「うぐっ、ふえぇ~ん、ぐしゅ、ずずっ・・・」

あの時から自分だけ記憶を受け継いだまま、長く長く光のない洞窟を歩いていた感覚があった。

自分だけが異形の存在と思って。

やっと仲間と巡り会えた安堵なのか、ただ嬉しいのかよく解らない。

涙でぐしゃぐしゃになった顔をハンカチで拭うと、化粧が取れていつもの地味顔に戻ってしまった。


「あはははっ。 お前、転生して美人になったと思ったら、顔相変わらず同じじゃん。 良いよ良いよ、癒し系。 ぐふふっ」

笑い続けるブロディ(王太子)。


私はまた頭にきて、ブロディ(王太子)の頭を殴りつける。


痛っと頭を擦るブロディ(王太子)。


すると、ドアの方からアナスタシア様が現れた。


失念していた。

仮にも王太子を1人にして、子供と言えど女子と二人きりにするはずがなかった。

防音魔法もかけ忘れてたし。


見張りもしくはアナスタシア様が、様子を見ていたはずだ。


アナスタシア様には、私が魔女だと言うことも見抜かれていたし。


ここは腹を括るしかない。



「どういうことか、説明していただけますね?」

アナスタシア様は私へ静かに問いかけた。



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