第二話
日々の雑務お疲れ様です( ´ ▽ ` )ノ
「“鑑定の義”を終えられた貴方方はこれより、ご自身のスキルを使用出来る様になります。最初はスキルの扱い方も分からないと思いますが、一日も早く自分の手足となるように祈っています」
後はスキルの詳細を先人に聞いたり、学んだりしながら手探りでスキルをマスターしていかないといけないみたいだ。
確かにスキルを自由自在に扱うには学校へ行った方がいいのかもしれないな。
「あのー、固有スキルと獲得スキルの違いは先天的に持ってるスキルと後天的に得たスキルという事でいいんですか?」
俺は疑問に思っている事を司祭に聞いた。
「貴方は獲得スキルもお持ちなのですね、それはとても努力をしたのでしょう。ええ、クリスさんの言う通りです、固有スキルはこれ以上増えませんが、獲得スキルはこれからの努力しだいで増えていきます。ただし、同じスキルだとしても……例えば同じ炎系統の魔法のスキルだとしても、固有スキルの方がより強力で多彩な魔法を使う事が出来ますね」
(ふむふむ、同じスキルでも固有スキルの方が何かと強力で便利と)
「後は鑑定紙の文字は生まれた地方の言葉に依存します。クリスさんの文字がこの大陸の文字とは違っていたのもそういった理由です」
「そういう事だったんですね、納得しました」
「他に質問はある方はいますか…………では、いないようなので最後に“光の祝福”をして終わりとなります」
司祭はそう言うと手を組み祈りを始める。
何秒かすると俺達四人の頭上から光の粒子が降り注ぎ、程なくして消えた。
「お疲れ様でした、これにて“鑑定の儀”は終了です」
その瞬間、俺の目の前に分厚い本の様な物が現れたかと思うと、ひとりでに本の一ページ目が開き、文章が浮かび上がる。
【名前】
(名前を記入してください)
【分類】
破邪(微小)
【効能・効果】
瘴気を軽減する、ほんの少し運が上がる
【副作用】
特になし
【成分表】
・光の魔力…5
・水の魔力…2
・魔力操作…8
・セルスへの信仰心…少し
・魔力消費量…3
「なんだこれ、いきなり目の前に出てきだぞ!?」
「ク……クリスさん、どうしましたか?」
司祭はびっくりした様子で聞いてくる。
「い、いや……司祭さんの祈りを受けたらいきなり目の前に本の様な物が現れて……」
「本……? 私には見えませんが……」
“鑑定の儀”を受けた他の三人を見ても「何を言っているんだ?」といったような顔をしている。
どうやら俺にしか見えていないらしい。
「あまり事例はありませんが、稀にスキルを使った本人にしか見えないアイテムがあるみたいですから、その類かもしれませんね」
「そういうスキルもあるんですね……あれ?」
表示されているページの【名前】の欄を見てみると“(名前を記入してください)”と点滅している事に気付き、俺は気になりその場所に触れてみる。
するとこれまた懐かしい物が目に入る、なんとスマホのキーボード入力画面の様な物が出てきたのだ。
俺はその懐かしさに適当に“あ”と入力しそのまま決定ボタンを押した。
「『あ』、これで名前を決めれるんだな。てかこれは何の名前を決めたんだろ?」
そう発言した瞬間、先程司祭が行った“光の祝福”と同じ光の粒子が、司祭と他の三人の頭上に降り注ぎ、消えた。
「こ、これは……“光の祝福”? クリスさんは司祭のスキルだったのですか?」
司祭はとても驚いた様子で聞いてきた。
「い、いえ……俺のスキルは『ジェネリック』というものでした」
「『じぇねりっく』……聞いたことのないスキルですね……」
それもそうだろう、ジェネリックの発音はニホン語だからこの世界では耳馴染みもないと思う。
「……」
(名前を決めて、その名前を発したらさっき見た“光の祝福”と同じ効果のスキルが出た……もしかしたら……)
「あ、あの……もう帰ってもいいですか?」
スキルの事を考えていると、隣から申し訳なさそうにエンデが司祭に尋ねていた。
「ああ、そうですね。ではこれにて“鑑定の儀”は終了とします」
そう司祭が言うと“鑑定の儀”を受けた三人はお礼を言い、教会の外に出ていった。
「クリスさん、もし何か分からないことがあったら私はいつもここにいるのでいつでも聞きに来てください」
「ありがとうございます」
そういって俺も教会を後にした。
「帰ってゆっくりスキルの事を調べてみるか」
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