表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生からの魔法失敗で、1000年後に転移かつ獣人逆ハーレムは盛りすぎだと思います!  作者: ゴルゴンゾーラ三国
第四部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

273/493

270

「……なんでお前の方が後から来るんだ」


「いや、あの……なんでもないです」


 あの後、結局迷子になって、ようやく冒険者ギルドにたどり着いたと思ったら、既にウィルフさんがいた。どれだけ迷っていたんだろう……。

 方向音痴のつもりはない。この国の道が入り組んでいるのが悪いのだ。


 シーバイズは割と田舎な国なので建物は少ないし、回廊を基準に作られている正方形な家ばかりなので、ほとんどの道がまっすぐに作られている。右に曲がって、と言われれば右しかなく、そこに斜め右が介入する余地はないのだ。


 慣れないだけで決して方向音痴じゃない。こっちにきてもう半年以上経つが、慣れていないだけで方向音痴じゃない。

 という言い訳をしても、鼻で笑われる未来しか想像出来なかったので、黙っておくことにした。


「……ちゃんと話できたんですか」


 わたしが方向音痴であるかどうかの話なんてどうでもいいのだ。

 わたしは話題を切り替えるようにウィルフさんに質問した。


「ああ。全部話した」


 そう言うウィルフさんは、どこかすっきりとした表情だった。


「よかったですね」


 彼の事情は、ほとんど聞いているので多くは聞かない。表情や態度からして、悪い結果にはならなかったようだし。

 無事に、彼が長年抱えてきたものを解消できたのなら何よりだ。


「さて、ようやくお前も来たことだし、ギルド長のところに行くか」


「言い方~! もう少しなんとかならないんですか」


 からかうような声音に、わたしは拗ねたような声で返すが、その実、ちょっとだけこのやりとりが楽しくて嬉しかった。

 こんな風なやりとりができるとは、出会ったばかりのウィルフさんでは考えられなかったので。あの頃はすごくとげとげしていたし。


「今度はつまづかないように気をつけろよ」


「分かってますって」


 流石にそう何度もつまづいてたまるか。つまづくような段差があると、そっちに意識していればそうそうつまづくこともない。はず。

 かくして、無事にギルド長の執務室の前にたどり着いたわけだが――。


「……大丈夫だと思いますか」


「大丈夫だろ、多分」


 前回、前々回と、潔癖症であるシャルベンのギルド長のチェックに合格出来なくて、わたしは一度も彼の執務室の扉をくぐれていない。

 隅々までチェックしたつもりだが、どうにも不安だ。後ろを見たり、スカートの裾をチェックしたり。今日は橋の上で這いつくばるようなアクシデントもあったので、気が付かないだけでどこか汚しているかもしれない。


「めんどくせえな、駄目だったらここから会話すればいいだろ。冒険者のほとんどがそんなもんだ」


「ええ……でも、あ、ちょっと!」


 わたしの静止の言葉を聞かずにウィルフさんはドアをノックした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ