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転生からの魔法失敗で、1000年後に転移かつ獣人逆ハーレムは盛りすぎだと思います!  作者: ゴルゴンゾーラ三国
第三部

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 わたしとイエリオさんが一緒のテントを使う……? 何故……?

 当初の割り振りでは、荷物を置くのに一つ、冒険者の人たちで使うのが一つ、イエリオさんとオカルさんで一つ、わたしで一つ、という割り振りになっていたはずだ。調査の説明を受けるときにそう聞いていたんだが……?

 わたしが一人で使いたかった、というよりは、男性と一緒のテントを使うのはちょっと抵抗がある、という感じだ。


 フィジャの家でもイエリオさんの家でも、なんならイナリさんの家でも泊まったことがあるものの、寝室は別だった。いや、イナリさんの家は一緒……と言えば一緒だけど、ワンルームだから。

 でも、テント程狭い空間で一緒に寝ることはなかった。……というか、寝る以外にも、着替えとか、そういうのもあるわけで。流石に着替える間は外に出てくれるだろうけど。


 まあ、そんなわけで嫌、と言えば嫌なのだが……。


「ほら、ここに来るまでに結構予想以上に魔物が強かったっすから、マレーゼさん一人にするのはちょーっと危なくないか? って話になりまして。二人は夫婦なんすから、問題ないっっすよね」


「…………そうですね」


 そう言われたらそうですね、と返す他ない。ここで抵抗するのはおかしな行動だろう。

 確かに、わたしを一人にしない、というのが目的ならば、イエリオさん以外に適任はいないだろう。


 ヴィルフさんとジグターさんは、拠点こそ一緒なものの別行動だし、オカルさんは本当に赤の他人。となれば、わたしの夫の一人、ということになっているイエリオさんに役が回ってくる、というのは自然な流れである。


 まあ、目の前に前文明の遺跡とも言える屋敷があるのだ。イエリオさんも変なことはしまい。そもそも、この人がわたしにそういう興味を持っている、ということが現状では考えにくいし。

 そんなことより、何か見つけたイエリオさんが興奮して、声をかけずにテントをあけて、でもわたしは着替え中……みたいなことを防がねばならない。


 ……適当に考えてみたけど、実際にありそうで怖いな。


「イエリオさん、テントの入口を開けるときは、必ず……必ず声をかけてくださいね」


「大丈夫、分かっていますよ」


 にこにこと笑うイエリオさん。……信用ならない。本当に大丈夫だろうか?


「絶対ですからね。何か見つけてテンション上がっても、着替え中に突入してきたら、シーバイズ語教えてあげないですかね」


 百歩……いや、千、万……そのくらい譲ったとして、二人きりのときにラッキースケベで着替え姿を見られるのは許すとしても、ここには他人もいるわけで。二次的に見られたらたまったもんじゃない。


 わたしは強く、強くイエリオさんに念押しするのだった。だって、簡単に我を忘れて突撃する姿が目に浮かぶんだもん……。

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