表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生からの魔法失敗で、1000年後に転移かつ獣人逆ハーレムは盛りすぎだと思います!  作者: ゴルゴンゾーラ三国
第三部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

120/493

118

 先日、フィジャの腕を治すために、魔法の研究書を探しにいった際に見つけた屋敷を調査する……らしい。案の定というか、なんというか。

 そして、わたしに調査の協力をしてほしい、という依頼がやってきたのだ。イエリオによる依頼ではなく、彼の勤める研究書から直々に。


 というのも、わたしは、この研究所の中で『シーバイズの文化を細々と継承してきた一族の末裔で、自国から外に出て旅をしている途中にイエリオたちと出会った』という設定になっているらしい。シーバイズ語を翻訳したはいいけれど、そこのあたりどう説明したんだろう、とイエリオさんに聞いたら、そういうことになっている、と教えてもらった。


 フィジャの家にいるのもあと一週間程度。次はイエリオさんの家にお世話になることになっているので、一足先に研究所のほうにやってきて、話を聞くことになっている。

 ちなみに、腕が完治したフィジャだが、『リハビリを頑張った』でごり押したらしく、医者に「無茶をするな」と散々叱られたらしい。


 しかし、なんというか、まあ……。

 研究所の入口こそ綺麗だったものの、イエリオさんたちの研究チームに割り当てられているという研究室に入ると、カオスというかなんというか、すごい有り様だった。

 どことなく、新しい魔法の研究をしている師匠の部屋を思い出す。研究職の人間が使う部屋は、皆こんな感じになるのだろうか。


「さて、マレーゼさん、こちらにおかけになってください」


 わたしは研究室の奥にあったソファーへイエリオさんに案内される。普段から客を案内する時に使っているのか、それとも休憩スペースなのか、二組のソファーとそのソファーに挟まれた机、というさほど大きくないこのスペースは書類や本が侵食していないようだった。


 わたしがソファーに座ると、目の前に二人の獣人が座る。

 一人はイエリオさんで、もう一人は健康そうに肌がやけている獣人さんだった。なんの獣人かはちょっと分からない。耳が頭頂部にあるから、なんか毛のある動物系なんだな、というのは分かる。哺乳類系か。


「初めまして、自分はオカルと言います。この研究チームの副リーダーを勤めさせてもらってるっす。本当ならリーダーが出るべきだと思うんすけど、今日は不在なんで、代わりに自分が」


 朗らかに笑う彼は砕けた敬語で自己紹介をしてくれた。砕けた、といっても、わたしを見下しているような感じではなく、すごく気さくな印象を受ける。


「今回、西の方の平原で新たな遺跡……というかまあ、屋敷らしいっすけど、それを発見したということで。えーっと……この辺りだったかな?」


 オカルさんが地図を広げてくれる。

 丸が書き込まれた場所は、確かにヴィルフさんに見せてもらった地図の辺りと一致している。

 ……それにしても結構遠いな。またここに徒歩で行くのかと考えると、ちょっとな……。前回は切羽詰まってたからそこまで苦でもなかったんだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ