魔族と部下と美しさと
ステータスの項目を二つ増やしました。コクアのステータスも変えましたので、見たい方は見てください。
私はメイドに案内され、自分の部屋に行った。部屋はとても広く、ベッドや机はもちろん、チェスやリバーシ、鎧まであった。クローゼットの中には動きやすそうな服に、ローブ、下着とたくさんあった。しばらく部屋の中を物色していると、コンコンと扉をたたく音が鳴り、そしてメイドと執事が入ってきた。
「し、失礼します!メイドのシフォニーです!」
「執事のヴァンです。よろしくお願いします」
と、言ってきた。ん?何か違うような・・・もしかして、魔族だったりして。
魔族は魔物を従えていて、町を一夜で壊滅させるほど強いらしい。(全知が教えてくれた)
まあそんなやつらがいる訳ないか。とりあえず鑑定しよう。
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シフォニー ランエッジ
年齢 17 性別 女
種族 サキュバス 職業 密偵
LV27
HP 2700/2700
MP 3500/3500
攻撃 2500
防御 1700
魔攻 3000
魔防 2400
敏捷 2700
知識 1500
幸運 70
<固有スキル>
幻覚魔法 影魔法
<スキル>
誘惑LV 4 催眠LV 5 暗器術LV 7
闇魔法LV 6 上位偽装LV 6
<称号>
暗殺者 落ちこぼれ 未熟者
やればできる子
<加護>
邪神の加護
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ヴァン ロアー
年齢 22 性別 男
種族 吸血鬼 職業 密偵
LV53
HP ∞/∞
MP 3000/3000
攻撃 5000
防御 100
魔攻 8000
魔防 300
敏捷 1500
知識 3500
幸運 1000
<固有スキル>
吸血 血魔法 蝙蝠化 弱点
<スキル>
闇魔法LV 8 苦痛耐性LV 9
暗器術LV 6 上位偽装LV 5
<称号>
吸血鬼の王 悪魔 天才
<加護>
邪神の加護
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・・・本当に魔族だったよ。たぶんスキルの勘のおかげだね。この人たち、どうしよっかな。
『部下にすることをお勧めします』
部下か~。まあ、いいかも。部下にしよう。そうと決まれば・・・よし、防音の結界を張ってと。
「君たち、ちょっと話があるんだけど」
「は、はい!なんでしょう」
「君たちって、魔族でしょ」
その言葉を聞いて、二人は驚く。そりゃぁ偽装していたのにばれたら驚くでしょ。
「なぜそのことを知っているんですか!まさか、私たちの偽装を上回る鑑定持ちですか!」
「そのとおり。どうする?このことを誰かに言ってもいいけど?」
「・・・すぐ僕たちのことをほかの人に言わないってことは、何かあるんですか?」
「それも正解。君たちには、私の部下になってほしいの」
「部下?奴隷じゃなくて?」
「奴隷だとクラスメイトに責められそう。そうなるといろいろと面倒くさいから。あ、あと、別にこのことを魔王に伝えてもいいし、なるべく願いはかなえる。比較的自由よ?」
「・・・・・・では、なりますよ。部下に。どうせならないと僕たちのことばらすのでしょう?」
「だったら、私もなります!」
「だったら、この紙にサインして」
と言って契約用の紙とペンを出した。契約内容は、
・コクアに敵対しないこと
・コクアの言うことをなるべく聞くこと
・コクアの情報を勝手に提供しないこと
・ただし、コクアが許可するならばなんでもしてよい
の4つ。こんなもんでしょ。
二人がサインを書いてる途中、ちゃちゃっと創造のスキルでスキルが作れたので、異空間に物を収納できるスキルを作った。アイテムボックスと呼ぼう。
二人がサインを書き終えると、紙とペンをアイテムボックスに仕舞った。二人はびっくりしている。
「さて、次は私のステータスを見せよう」
そう言って私は、ステータスプレートにかけられた魔法をいじって、二人が見られるようにした。
偽装はやめてある。
二人が私のステータスを見て、ものすごく驚いている。
「「部下になってよかったかも・・・」」
しばらく紅茶を飲んで落ち着いたら、
「ちょっと、髪をととのえさせてください!絶対、きれいになりますから!」
と言ってきた。私がOKすると、ドレッサーの前に連れてかれ、髪をととのえられた。マスクと眼鏡を取られ、素顔になると・・・
「「・・・・・・・・・・・・・・」」
シフォニーとヴァンは数分、鏡に映る私を見ていた。
「き、きれい・・・・やっぱり、きれいでした・・」
と、シフォニーが言う。私の目は魔眼のせいか、青と赤のオッドアイになっている。もとの色は青だったので、赤のほうを隠せばいいだろう。ちなみに、調べたところ赤が太陽の魔眼、青が月の魔眼だった。赤い目を隠してほしいと頼むと、シフォニーは作業を始めた。
数分後、出来上がった。髪は肩でととのえられ、前髪で赤のほうは隠されている。一応前は見えている。どうやら眼帯は無かったようだ。完成して、シフォニーがドヤ顔している。
「明日ほかの人たちがめちゃくちゃ驚きますよ~」
そうして、シフォニーたちは自分の部屋に戻っていった。
コクアが髪をととのえていたとき、ヴァンはずっと見惚れていた・・・。
次回、コクアの人外さがわかります。