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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

監禁 ーAfter Storyー

作者: Small・Bear

ープロローグー


君をこんなにも愛してしまった。俺をこんなにさせたのはキミのせいなんだよ?


とつぜん引っ越してきた俺にいつも優しく接してくれた。それが俺はとっても嬉しかった


暮らしていたのは関東地方だった。親の転勤で引っ越しになったでもキミのいる学校に来れてよかった。


らくな暮らしではなかった。というのは家が貧乏とかそういう理由じゃない。転勤が多くて忙しかった。


しぜんにもこの生活にも慣れてきた。“転勤”と聞くとまた転校か…と思う。


てがみが届いた。手紙内容は「好きです付き合って下さい」と書いてあった。


どうしても付き合う気にはなれなくて手紙の相手に「ごめん」と翌日謝った。


れいせいな俺は冷たい印象を持たれることが多かった。実際冷たくはないが態度に出てるとのこと


くるしい毎日だったとは言えないが、寂しかった。理由は特定の中の良い友達が出来なかったからだ。


らいめいが響き渡る。何だか悪い予感がするどうか当たらないように願う


いまの学校に転校してキミに会ったのは転校してほんの一週間経ったある日、図書室に行きたかった俺はキミに案内してもらった。それが恋に落ちるキッカケだった。


なんてお礼を言えばいいかどうしてか分からなかった。だっておかしいんだうるさいくらいに心臓が早い。


るんるんと鼻歌をつむいでいるキミの嬉しそうな横顔があまりにも可愛すぎた。


だいすきなんですっ!と言うキミ、心臓がドキッとした。「大好きなんですっ!図書室!」あっ図書室ね。


ろうかは俺達しか歩いていない。静かだ…迷いながら廊下を歩いているとキミが声を掛けてきた。


うーんと…というのがキミの最初の言葉そしてこう言った。「どうかしましたか?」


こえを掛けられて少しビックリしたけど、ハッキリ言うと助かった。「図書室に行きたいんです」


こっちですっ!と言って案内してくれた。「私、丁度今から行こうとしてたんですっ!」と


にこにこ笑顔で答えた。そのときにドキッて…笑顔が反則すぎるほど可愛かった。


閉じこめてた思いが出てきた何か分からないけど、でもキミともっと話したい仲良くなりたいって思った。


じゆうなキミは表情がコロコロ変わって一緒に居て飽きなかった。もっと一緒に話したいって思った。


込めて作ったのっ!「え?」キミがなにを言ったか少し聞こえなかったので聞き返すと、「あなたのために心を込めて作ったのっ!」と言って俺の誕生日の日に小さなケーキ作ってくれた。


てがこんであった。それと同時にすごく嬉しかった。今まで同級生の子に誕生日を祝ってもらうなんてなかったから…


らいねんも作るねっ!笑顔で言うキミ「可愛すぎ…反則…」俺はキミに夢中だった。俺の初めての恋…


彼女はイジメられていた。俺はその原因であるクラスの女を潰した。まぁやり方は簡単だ。


女は裏で色々やばいことやってて、その証拠を掴んだ俺は「バラされたくなかったらあいつから手を引け」と


はじめて人を脅した。だけど、悪いのはあの女だ。次の日からキミのイジメがなくなった。


今日キミに告白する。会ってそんなに経ってないけど、でもこんなにもキミが愛おしい。


日が暮れて学校に残ってるのはクラブ員が大半だ。放課後図書室に来るように言って約束通り来てくれた。


のばなについて書かれてる本を片手に図書室にやって来た。「どうしたの?いきなり呼び出して…」


日の光が小さくなっていく夕日のオレンジの光が図書室の中に降り注ぐ


付き合って下さいっ!「え?」「好きなんですっ!初めて会ったあの日からっ!」


がっこうの図書室ってこんなに静かだったっけ?って思うくらいの静寂が俺達を包んだ。


分からなかった。いつも俺は人が考えてることは当てるのにキミのことだけ読めなかった。


かんがえても考えてこう思ってるのかなこうしたいのかな?って思ったこととキミは真反対なことをする。


らくに今まで読めてたのにこんなにもてこずるなんて思わなかった。


なんか人のこと読めないって俺らしくないなってよく思った。だからもっとキミのことが知りたかった。


いつもキミのことばかり考えてて全然頭から離れない。


なんで読めないんだろ?それが悔しくもあった。心のどこかで対抗心もあった。


ぜったいに一度でもいいから読んでやるって思った。


なんかこんなことを思うのも俺らしくない。いつも俺はキミを狂わせる。


らんらんと鼻歌をいつものように口ずさむ。


窓の外をキミが図書室の窓から覗く、グランドで陸上部と野球部が練習しているのが見える。


もうちょっとで落ちてしまいそうで危なっかしくて目が離せない


全然へーきだよっ!とにっこり笑顔言うキミでも心配なんだ。落ちそうで…


部活動はもうすぐ終わる時間だ。図書室にいる俺達も帰る用意をしなければならない。


締め切りが迫っている数学の提出物を黙々とやっている。数学が分からないから教えてほしいと言われた。


めんどうだななんてこれっぽちも思わなかった。むしろ嬉しかった。頼ってくれてるってことだから


切ないというか、寂しい気持ちになるときがある…。こんなにも近くにいるのに手を繋いだり出来ないから…。 ってなんかこれも俺らしくないや…やっぱりキミは俺を狂わせる


てを伸ばせばすぐに届きそうなこの距離がすごくもどかしい。


いま自分の顔は真っ赤になってると思うこの顔をキミに見られたらバカにされそうで少し怖い。


るんるんと鼻歌をいつも口ずさむキミは俺の告白にこう答えた。「私も…私も貴方あなたが好き」と


からだが勝手に動いた。いや、勝手にではないな。「貴方が好き」その言葉を聞いて抱き締めてしまった。


らいねんもずっとその先も私は貴方が好きとキミは俺を抱き締めてそう答えた。


だいすき、大好き、愛してる。離したくない…


部屋の電気は消えた誰もいないと思って担当の先生が消したのだろう。


屋外活動しているクラブ員達の声が聞こえる。終わりの礼をしている声が聞こえる。


のばなの本がキミの手から落ちる。その手を俺の背中に回して力強く抱き締める。


気持ちが通じ合ったそれだけでも幸せなのに、抱き締めてくれる。もっと嬉しかった。


温かい…小さなキミの体が…まるで熱でもあるのかと疑いたくなる。


もう少しこのままこのままキミを抱き締めて独り占めしたい。


ずっとこれから先、キミを離さないよ。と言うと「うん。離さないで…それに私はあなたから離れないよ」


ってキミは答えた。


とキミはとても優しい声色で言った。そんなキミがもっともっと愛おしくなった。


一緒にいてこんなにも嬉しいと思ったのはキミが初めてだ。


定刻…学校の最終下校の時間を知らせるチャイムがなった。


だけどこのまま居たい。


だってやっと思いを伝えられたんだから…


かえらなきゃ…と言って背中に回していた手を放す。名残惜しいけどキミの言う通り帰らないといけない。


らんらんと口ずさむ鼻歌。


季節が流れていく…ほんの少し毎日変わっていってる。俺の気持ちが少しずつ変わっていったように。


節電をしている学校は必要なところにしか夕方はライトをつけない。だから少し夕方の学校は怖い。


もう俺は慣れたが、キミまだは怖いようだ。「暗いところと、幽霊と虫が嫌いっ!」とか言ってたっけ?


分からなくもない。薄暗くて学校の七不思議があるかどうか忘れたがあったら起こりそうだなとか思う。


かえろっ!と言って俺の手を握る。その手はとても小さくて可愛かった。


らんらんと鼻歌を口ずさむ。


なんとも言えないくらい。キミの仕草はとても可愛い。今にも抱き締めたいくらいだ。


いつも隣りに居たいってそう思える人が出来たのは俺にとってとても幸せなことだ。


*******


愛してる何度も何度もキミに伝えた。


しずかな図書室で俺はキミに何度も伝える。あまり大きな声で言うと聞こえてしまうから小声で…


てを伸ばして俺の頬に手を当てる。その手は俺の手のひと回り小さな手。


るんるんといつも口ずさむ鼻歌。自分のオリジナルの曲らしい。


殺したいって最近思うようになってきた。恨んでるからとかじゃない。愛してるから


しばらくしてから雷雨の酷い日に彼女を近所の公園に呼び出した。その時に…


ただ…一つ言えるのは…もうどこにも行ってほしくない…俺の傍に…


いてほしいそれだけ、ただそれが俺の願いだ。


ほしいほしいキミがお前が欲しい…


どうしても欲しかったキミのことが…だから呼び出してお腹を殴って気絶をさせた。


愛してるよ…


しんでほしいほど、嘘だよ。死なせるわけないだろ?


てを伸ばしたらすぐに届く距離なんて最高じゃないか…


るんるんと鼻歌を歌ってるキミが近くにいる俺の手が届く距離で…


どんどん溺れていく“キミ”という甘い罠に…


こども将来何人ほしい?俺は何人でもいいよ。キミとの子だったらきっとすごく可愛いんだろうな…


にこにこよく笑う子に育てたいね。


もうすぐキミが目を覚ます。自分の居るこの場所を見たらどう思うのだろう…反応が楽しみだ…


行かなきゃ…もうすぐ学校の授業が始まる…別で講習をとってると授業がない日も行かなくてはならない。


かわいい俺の彼女。「行ってきます」小さな声でまだ眠っているキミに語りかけた。


なんて言うかな?「ここから出して」「家に帰りたい」とか言いそうだ…恐怖に溺れるキミもそそる…


いつまでもこの家に居てほしい…


でかける時もそれは俺だけ、たまには外に連れて行くのも悪くないかもな…


愛してるよ。狂ってしまうほどに…


しを目の前にするとキミは目を真っ赤にして泣きそうだ…


てを伸ばして抱き締めて「愛してる」って言ってくれ、俺も「アイシテル」って言うから


るんるんと鼻歌をいつものように口ずさんでくれ


ずっとこのまま…


って思う俺もいる…


ともだちには会わせたくない…俺だけのもの…


俺だけのキミ、キミだけの俺で居たいから…


のばなの本を買ってあげようかな…のばなについて解説されてる本だ


傍においてたら読むかな?


にっこり笑って「買ってくれてありがとう」って言うかな?


…喜んでくれるといいな…


彼女の喜んでいる顔が見たい…泣いてる顔もみたい…絶望に落ちた瞳も見てみたい…


女の子を好きになるってこんな感じなのかな?初恋の俺にはよく分からない。だから今彼女

を愛してることがこの愛しかたが普通だと思っている俺がいる。


この愛しかたを誰も否定しないのだからそう思ってもおかしくはないだろう?


のばらの花を今度彼女に買ってあげようかな…何色が好きなんだろう…今度聞いてみよう。


部屋は少し薄暗い部屋の明かりをつけようとしたが彼女は何故か拒んだ。 


屋外に出すつもりなんてない。


にこにこ笑うキミがみたいなのに最近はよく泣く「帰りたい」「学校に行きたい」と呟く


連れて来てからキミは何かが変わった体は成長してるのに何かが成長してない気がした。


れんらく手段は俺のiPhoneくらいだ。それ以外の連絡手段はない。


てが綺麗だ。その手が俺の頬を撫でる。


きれいなキミの髪いいニオイがする。


てまねきをして俺を呼ぶ。


かがみを取ってほしい。鏡を渡す。キミの顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。でも可愛いかった。


らんらんと鼻歌を歌い始めた。


もうすぐというか後一年で卒業だ。キミはそんなことも知らないんだろうな…


うれしそうな顔が見たい


どんなことをしたら喜んでくれるだろうか?


れいせいに物事を考える俺


くっきーとか好きかな?


らんらんとまた鼻歌を歌い始めたキミ


いつも楽しそうに歌う。


だって笑ったときの顔がとても可愛いから見たいんだ。


ろうかを歩いてるとき、誰かにぶつかった。クラスメイトだ「あぁわりぃ」


うん。気にしてないからと答えると「よかったじゃあなっ!」と言った。クラスメイトだった…


高校三年になるということをキミは知らない。キミは学校では失踪扱いになってる


校長は全校集会でキミが行方不明になっていることを話した。


二年のときだそれから俺はずっと部屋に閉じ込めた。キミは今何月か分かっているのかな


年はもう明けたよ。今は三月で、三年生がもう卒業するよ。俺ももう三年になる。


のばらはまだ咲かない季節だ。


秋は紅葉が綺麗なんだろうね。


にねんになる後輩達は元気だよ。


呼び出しされたよ。この前ね。告白だったよクラスメイトの女の子


びっくりはしなかった。というかムカついた。だってキミのことを嫌ってたやつだったから


出入り出来ないこの空間を自由に出入り出来るのは俺だけだ。


しずかな部屋でキミはいつも何をしてる?本を読んでるのかな?


ていれされてる学校の庭。


それを教室から見る。


れいねん通り今年の桜はもうすぐ満開を迎える。


かいだんを上って図書室を目指す。キミは図書委員だったね。キミに会うために図書室に通ったんだっけ


らんらんと小声で鼻歌を図書室でも歌ってたね。耳が良いからよく聞こえてたよ。


ここは俺にとっていい思い出の場所だ


ここにはキミの好きな本が沢山ある。


にこにこ楽しそうにいつも本を選んだりしてたね。


連れて来たらきっと嬉しそうに本を選びだすんだろうなぁ


れいせいな俺は頭の中ではキミのことばっか考えてた。これって冷静って言うのかな?


てに取った本はキミが良く読んでたのばらの本だ。


きれいなのばらの写真や花の解説が乗っている


たくさんあるんだよっ!って言ってたね。


****


一つ願いが叶うのならキミは何を願う?


生きることは絶対だ“死にたい”なんて言い出したら俺は許さない


ここで一生俺と居るのやだ?


ここで俺と二人で居るのやだ?


でもね。キミが嫌だって言ってもキミを俺はここから逃がさない


暮らしていて俺は幸せだ


らんらん鼻歌を歌うキミ


それを俺は聞いている


うれしいんだ。


二人一緒に居れるそれだけで俺は嬉しい


人ってさ孤独な生き物だと思う


でもだからこそ誰かと一緒に過ごすんじゃないかな?


あいたい。一緒にいたい。そんな風になって結婚したりするんじゃないかな?


って俺は思うんだ。


でも“愛”って色んな形あるよね。


もう親同士で結婚が決められたりして自由な恋愛が出来ないってことある


子供って自由そうで自由でない気がする。


供える花を用意しなきゃ


もうすぐキミの両親の命日だよ。交通事故だったよね。


欲しいもの…この前キミに聞いたら新しい本が欲しいって言ってたね。


しょうせつかな?のばらの本かな?


いろんな本があって悩んでしまう。


なんでこんなにもキミのことを愛してしまったのだろう…



これが恋…これが愛…これが…。…こんなにも愛してしまった


これは間違った愛しかたなのかどうか俺には分からない。


からだを傷つけたりする。「痛い」とキミは言う。


らんらん鼻歌を歌うキミ


逃げ場所なんてない


げんかんも俺しか通れないようにしてある。


ようじんにこしたことはないからね。


うるさい声は聞こえない。


とりあえず一つ言えることは俺とキミの間には何一つ邪魔はないことだ


からだは…キミのからだは俺のモノだ。


思うんだ。俺とキミは一緒になる運命なんだ


って思うんだ。


てが小さな手が俺の頬に当てられる。


なきそうなキミ、何故涙が出そうなのか聞くと「貴方と一緒に居れることが幸せなの」と


いった。悲しそうな顔で俺にはなんで悲しそうな顔をしていたのか分からなかった。


よろこんだ顔が見たかった。笑って言って欲しかった。


ねぇ今キミは幸せ?俺は幸せだよ。


逃げない。キミはどこにも行かない。俺の傍にずっといる。


がんばって逃げようとしても無駄


すんなり諦めな


わたしを家に帰してって言葉何回か聞いたな…


けしてそんなこと許さない


なんども言った。ずっと一緒って


いたいって言って泣くキミはとっても可愛い


だってだってコロシタイくらいカワイイんだ


ろうかを歩いてたキミも可愛かった


キミはどんな姿になってもどんな女の子でも俺はキミをアイシテル


ミントの香りが一瞬した。


がむによくある味だ。


いい匂いで「私は好き」ってキミは言ってたっけ?


なかないで?と言い優しく抱き締めた


いつものようににこにこ笑って


と…


俺は笑ってるキミが好き


はしゃいでるキミも好き


生き生きしてるキミも好き


きらきら輝いた瞳をしてるキミも好き


てがとても小さいのも好き


いつものように鼻歌を歌ってほしい


けんかは一度もしたことない


なかしちゃったことはあるけど


いつも笑ってたからキミには笑顔という言葉が良く似合ってる


んーとね。っと言って言葉を選ぶキミも好き


だいすきって言ってくれるキミも好き


かぞえきれないほどキミの好きな仕草はある


らんらん歌う鼻歌も好き


逃げられない恐怖と絶望に満ちた表情が好き、たまらなくそそる。


げんきなキミも好き


るんるんに機嫌がいいキミも好き


わけが分からなくなるくらいキミが好き


けして、逃れられない


ないてないて泣きじゃくってるときのキミの顔は最高だ…。


いつもとは違い絶望に満ち溢れ、恐怖と不安に押しつぶされそうになってるのがたまらなく良い…


よろこんでるキミも好きだけどね。


ねがおはとっても可愛いって知ってる?


ずっと見ていたいくらい


って言うと「見なくていいですっ!!」


と顔を赤らめて言った。


ずっとずっとずっとキミを見ていたい。あぁなんて可愛いんだろう。めちゃくちゃにしたい。


って何度思っただろう。


ときどき悲しそうな顔をして俺の頬を触る。その手はいつもより弱っているように感じた。


一つ言えることは、キミは“周りの人と違うことがある”だ


緒方洪庵ってすごい人なんだよ!って言ってたね。


だってね!幕末の蘭学者で教育者でもあるんだよっ!


よく知ってるね


俺は関心してしまった。


はなしているときのキミはとても楽しそうだった


キミは急に話を持ち出すことがある。今みたいにね。


ミントの香りがした。キミの部屋に行ったときのことだったかな?


をことてんって知ってる?とたまに聞いたことのない言葉を俺に尋ねたりする。


殺したいほど可愛く愛おしい。


しんで俺のことをその頭に焼きつけて欲しい


てを優しく握るとキミは痛そうな顔をする。あれ?優しく握ってるはずなのに手が赤くなってる


しらない。しらない。俺は何にも知らない。俺は愛されてなかったなんて


まだ小さなときは可愛らしい子だった。だけど今は冷酷な少年に見えるのだそうだ。


いつも俺のことを遠ざける。俺を家から追い出したんだから


そんな俺は一人暮らしを始めた。父親からの援助が少しある。母からはない。


うるさいくらいに聞こえる幻聴…。そして言うんだ「お前なんか産まなければ良かったっ!!」


にていると言われていた母からの言葉。俺は母さんに何かしたっけ?あぁそうか…


なぜか分かったよ。母さんには“愛人”がいたんだ。まだ家に居るとき学校から帰って来て


るんるんで機嫌のいい母さんが居たじゃないか。母さんの好きなデンドロビウム


ほのかに香る花の匂い…メッセージカードが添えられていた。


どんなキミでも愛してる。


キミ…そのメッセージカードに書かれたキミは母さんのことだ。


ミントの香りもする。もらったのだろうか…?ミントがデンドロビウムの隣りに置いてあった。母さんは、外で愛人を作ってたんだ。そういえば最近母さんの機嫌が良いことが多かった。


愛してるんだ。俺達のことよりも…愛人のことを…それから少ししてから俺は家を追い出され


しかも父さんと母さんは離婚した。父親は一緒に暮らすことを希望したが


てんきんもこれから先ある可能性があるということで俺はこの町で一人暮らしを続けた。


るんるんで機嫌の良かった母さんとはおさらばだ。俺は今の生活を楽しむ。


んーっと…背伸びをして高いところにある本を取ろうとする。


だいを使えばいいのにと言うとムッとした表情を見せ


からだが小さいから使うっていうのなんかやだっ!と言い台を使わず取ろうとする。


らくなのにそっちのほうが…というといーもん!!と言った


******


キミの負けず嫌いなとこも好き


ミントのことが詳しく書かれた本だった。


のびをして苦労して取った本


首がちょっと痛い…と首をぐるぐる時計回りに回す。「ねぇねぇ肩叩いてー」と俺にお願いする。仕方なく俺は肩を叩いた。程よい力だったらしく気持ちいいと言っていた。


締められてるってどう?「え?」首を締められてるってどうなの?


め…めっちゃ苦しい…(なんで関西弁!?)


るんるん歌ってる鼻歌ってなに?オリジナル曲だよっ!


といつも俺を楽しませてくれる


キスはあまり慣れてない。初めてのキスは


ミントの味がした。キミがちょっと前までミント味のガムを噛んでたから


はじめてのキスは緊張した。


苦しそうだった。慣れてないからだと思う


し…しんどいよー息が続かないーっ!


そんなこと言ってたっけ?


うー!とうなっていたね。


なんだかそんな顔がもっと見たくていじわるをしてしまう。


顔を涙でぐちゃぐちゃに濡らすキミを見たい…。きっと可愛いんだろうなぁ涙で真っ赤に腫れた目とか、キミの頬を撫でてあげたい。


しっとはキミはあまりしない。


てをギュッと握る。


やがて希望は失われキミの瞳には絶望と不安しか残らないだろう


がけから崩れ落ちそうな不安い満ちた顔たまらなくそそるんだ…


てのひらは赤で滲んでる


涙が頬を濡らす。ねぇもっともっともっともっとモットモットモットモット泣いてよ。俺を満足させてよ。その泣き顔を俺に見せて?


流してる涙はとてもきれいだ。


すべて俺のモノだ


その涙もね


のばらの花言葉って素朴な愛、孤独、才能、詩、無意識の美って言うんだよ。キミには孤独が似合ってる


痛い?キミの体を切ったところから真っ赤な絵の具が出てきた…舐めてみると鉄の味がした。


がんがんする…とキミは言った。頭ががんがんすると…頭痛だ薬を飲めば大丈夫と言って頭痛薬を飲んだ。


っとまぁそんなことがあった。


てまねきをしているキミ。なに?どうしたの?と聞くと寂しいと言って腕の裾を引っ張った。


いまにも抱き締めたいくらい可愛かった。俺はキミを抱き締めた。


るんるんと俺の腕の中で鼻歌を歌う。


表情はとても穏やかだった。


情報は確かなものだった。


はじめは少し耳を疑った。


俺はでもすぐに冷静を取り戻した。父からの電話内容は“母さんが交通事故”で亡くなったって


のうりに残る微かな記憶...


モノゴコロ…俺がモノゴコロついたときには俺から愛らしさが少しずつ無くなっていった母親


ノンキに自分は男作って俺と父さんを捨てた。ハッキリ言ってどうでも良かった。


だって母さんは俺達を捨てたんだから、だから母さんが死んだことはどうでも良かった。


っ…


てのひらが…キミの手のひらが俺の頬に触れる。どうしたの?と尋ねてくるキミ。


こどくという言葉が似合うキミは俺に話しかけてきた。どうしたのってなんで?


とても悲しそうな顔…それに泣いてるよ?…気づかなかった自分でも涙がこんなにも溢れてたなんて


がんぼう…一つ願いが叶うなら…今の望みは“母さんともう一度話したかった”


分かりたかった。知りたかった。母さんが俺達を捨てた理由は愛想をつかしただけなのかを…


かかわったとしても、すぐに母親は自分が話したことを忘れられるかもしれない。それでも…知りたかった


るんるんと子守歌のようなものを歌いだした。


キミは言った。泣いてるから、歌聞いたら少しは落ち着くかなって…とキミは言った。


ミルクを淹れてくれた。あったかいミルク


のんで少し気を落ち着かせて、とキミからの気遣い


体を切られて、たまに痛がっている。あぁ…その顔がいい。痛がっているキミがいい…最高だよ…。キミは紅茶を淹れる。ミルクティーだ。


切りつけるキミの体切れば切るほど赤い液じわじわと溢れてくる。


るんるんと鼻歌を歌う余裕はない。


とても痛そうだ。


傷口が痛むんだね。うん知ってるよ。キミのことなら何でも…


口から出る言葉は“痛い”苦しそうな声だ。


かわいい可愛いかわいい可愛い…あぁ!!カワイイカワイイカワイイカワイイカワイイィ!!


らくな体勢で少し休憩するキミ。休憩なんてさせる気ないから、もっと俺を満足させてよ。ねぇ


赤い赤いあかいあかいアカイアカイアカイアカイ…アアアアアァァァ!!アカイアカイ!!


いいよとても綺麗だ!その傷一つ一つ…俺の愛の証だからね!忘れないように刻み付けなきゃ…


液体が流れていく…


体をツーっと伝っていく…


がんばって痛みに耐えるキミ


出ていく真っ赤な液…


てが…キミの手が宙を舞う…


くちが震えてる…。何かを言いたげだ


るんるんいつも歌ってる鼻歌は聞こえない。


まだ歌わないんだね。


だいすきだよ。どんな貴方でも、私は貴方が好き…例え周りに何を言われようとも、貴方が…好…き…


温かくない手…


かわいいキミ


いたいと言うキミ


そしてキミは目を閉じた。


れいせいに物事を考えた。


は…?


キミが冷たくなっていく話しかけても起きない。気を失ってるだけ?


ミンナが何を言おうと私は貴方が大好きだよっ!以前そうキミに言われた。


がんばって痛みに耐えていた。


生きてない…?死んだのか?脈が弱ってる…


きて…生きて…!


てを強く握った。電話を掛け救急車を呼んだ。理由を聞かれたが


いえなかった。キミがこんな状態になっている…気が動転していて言葉になっていなかった。


るんるんといつも鼻歌を歌ってるキミとはまるで違う。


とつぜんのことだった。そして当然の結果だった。


いしきが戻らない。いつものカワイイ笑顔が見れない。


うれしそうなかおが見れない。


証が刻まれてるキミの体。


でも、その痛みに耐えていた。救急車に運ばれキミは適切な処置を受けている。


もうあの笑顔は見れないのか?そんなの嫌だ…嫌だ…いやだあぁぁぁぁ!!!!


あれからどれくらい経ったのだろう看護婦さんに話しかけられた。こっちに来て下さいと連れて行かれた場所


るんるん歌ってる鼻歌が聞こえる…あぁ…良かった…


大好きなキミが…眠っていた。腕に何本かの針を刺して…そしてピッピッピとモニターに映される何かの数値


好きだよっ!大好きっ!どんな貴方でも…


きらいになんてならないよっ!と言ってくれたキミ


じかんを少しよろしいでしょうか。と…


ゃだ…聞きたくない。知りたい。怖い…。キミが死ぬなんて嫌だ…


足りてません。まず一言医者から言われた。栄養が足りてないと…


りゆうとしてBMIというものが平均値より下だった。


なぜあの傷が出来たのかを聞かれる…すると…「先生っ!彼女が意識を取り戻しましたっ!」


いそいだ様子で診察室の扉を開けた。


愛しいキミ…目が覚めたんだね…。先生は走ってキミの元へ


しんさつを病室でうけた。


てくびで脈を計る。大丈夫脈も戻って来てると…


るんるん鼻歌を歌うのを見れる。良かった…


じかんを少し頂きます。と言われ病室から出された。


ゃだ…嫌なことが起きそうな気がする。


足りない…寂しい…怖いよ。ねぇ助けて…


りかいが出来ないわ。やっぱり貴方ってあたしの子供じゃないわ。取り違えでもしたのかしら?


なんでそんなこと言うのさ、母さん。俺は母さんの子だよ。ねぇ見捨てないでよ…


いやだよ母さん…寂しいよ…


あの…あの…と声を掛けられた。どうやら待っている間眠ってしまっていたようだ。嫌な夢だった。


いいですよ入っても…つい先程診察が終わりました。と看護婦の方は言った。


しんさつが終わったんですか…そうですか…ありがとうございました。とお辞儀をしてキミの居る病室へ


てをふるキミ。なんとか元気そうだ。


るんるんと鼻歌も歌ってる。


じかんの許す限り俺はキミと一緒に居た。


ゃだ…もうキミと離れたくない…。


足りない。寂しい…


りゆうを聞かれたと言う傷について…キミは自傷行為だと答えた。怒られちゃった。と苦笑いする。


な…なんで…。


いやだよ。貴方がやったなんて言いたくない。


アイシテルから…だよ。ほんとだよ。


イイタクナイ。


シッテ欲しくない。


テキトウに言っておいた。と言い。


ルンルン鼻歌を歌いだした。


じかんは過ぎて行った。


ゃだなぁ面会時間がもう終わる。


足りない…寂しい。


りかい、されなくてもいい…。それでも貴方を私は愛してるから


なんだっていい。否定されてもそれでも…


いぞん…しちゃったのかな?と少し笑ったキミ。


足りない…寂しい。


りかいして欲しいとまでは思わない。


なんでもいい。どれだけ私が傷ついてもいい。貴方に何かあったのだけは嫌なの


いった言葉はなにかの決意にも俺には聞こえた。


足りたい。寂しい。


りゆうなんてなくたっていい。思いさえあれば私はそれで充分なんだよ。


ないたっていいの、ないたその先にはきっと何かがあるって信じてるから。


いつでも私は貴方の味方だから…


もう…やめよう…こんなこと…


っ…!


とまらないこの愛をキミに…もう傷つけない。もうしない。こんなことが起きるのはもうごめんだ。


もうしないって決めた。


っ…ごめん。「え?」いつも痛かったよね?「……」ごめん…「いいんだよ。貴方が好きだったから耐えてた」


とキミは言う。なんて強い人なんだろう…こころからキミを尊敬した。


傷つけることでしか愛を知らなかった俺。


つめたいと言われ続けた俺。


けして拭えぬ過去。キミを傷つけたという過去…


てをギュっと握った。


傷つけてごめん…ごめんなさい。


つよいんだね。キミは…なんて強い女の子なんだ…


けしたい過去。消えない過去


てをぎゅっと握り返された。


あいしてる。どんな貴方でも…と…


げんかいまで耐え抜いたキミ、どれだけ辛かったのだろう。


るんるん鼻歌がまた聞こえる。あぁキミがここに居るって分かる。


だいすきなキミ…


っ…


てを引かれ抱き締められた。


キミは言う。気にしないで、もう終わったことだよ。


ミントの香りが鼻をくすぐる。


はつこいは苦いものだった。でも知ることが出来たことも沢山あった。


俺は愛されていた。キミに…


のんきな母親とは違う。


モウ…こんなことしない。


ノートを広げた。もうしないことを書き記した。


なんだかんだあれから色々あって揉めたりしたけど、キミの行方不明という肩書きは消えた。


んー!と伸びをする。あれから数ヶ月後


だいすきなキミ…今は通信制の高校に通っている。そしてあれから分かったことキミが発達障害になっていた


からだに色々と負担を掛けたせいかもしれない。キミの精神は今16歳学力は一つ下の高2レベルだ。


らっきーだったのかもしれない。まだ一つ下だから…そこまで支障はない。


*********


アイスが少し溶けてしまいそうだ。今キミと仲良く食べてる。今では外に二人で出かけるようになった。


イイ本ないかなーと本棚をさっきからじっと見ている。


シマウマの本を差し出すと違うっ!のばらの本!と言いちょっと怒った。


テストの結果が返ってきた。キミはまぁまぁの成績だった。真ん中くらいかな?


ルーマニアなんて国どこにあるの…と模範解答を見てムスッとすねた顔。ルーマニアを書けなくて不機嫌なキミ


どんなキミも好きもうあんなことはやらない。傷つけることなんてしない。


んーっとこの問題は…と


なんかの問題に悩み始めた。


キミは絶賛問題とにらめっこだ。


ミントの香りがする。キミが噛んでいるガムだ…


でもそのミントの香りは嫌いじゃない。むしろ好きなほうだ


もうちょっとで晩御飯だ。今日はキミのお手製のカレーだ。


もうちょっとで出来るから待っててね


うん。と答えた。


離してくれないと料理出来ないんだけど…苦笑い


さっきからキミは固まったまんまだ。俺が抱き着いてるからだけどね。


なんだか困った様子のキミそんなところもカワイイ。


いつもキミと過ごせること自体が俺にとってはすごく幸せだ。


何度でも言おう。


度々言うと言葉が軽く感じてしまうから


でも俺は何度でも言う…


もうどうしようもないくらい好き


言えるどんなときでも愛してるって


おいしいって言って笑うキミも


うれしくて笑っているキミも…


愛しいキミと今から


しょっぴんぐもーるに行く。


てを繋いで歩き出した。


るんるんといつものように隣りからキミの鼻歌が聞こえた。


パソコンでこの小説を読むとき文章の頭の文字を上から下に読んで見てください。


もう一つの文章…物語が見えます。


そして、この小説にはもう一つ


彼女目線があります。


よければそちらもよろしくお願いしますm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[一言] この物語を読む前に、『監禁』も読みました。 すごい!鳥肌がたちました!2つの意味で鳥肌がたちました!! 1つは、彼女を愛するあまりに、監禁して傷つけてしまう彼の姿を想像して、鳥肌がたちま…
2016/09/30 20:15 退会済み
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