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ユメクニ
「ああ、すまん」
「ホバエルさんに変な飲み物飲まされたで しょ?あれには、よく分からないけど、獣 化する作用があるらしく、錠剤を飲めば、 獣化するってわけ。分かった?」
「おいおい、何、勝手に人体改造してくれ てんだよ!!聞いてねえぞ」
「心配しなくても、錠剤飲まなきゃ、獣化 しないわよ。それにあんた唯ちゃん助ける 為ならなんでもするって言ったじゃない」
「まあ、そうだが……」
人体改造されるなんて、聞いてねぇ。知っ てたらあんな不味い飲み物飲むかよ。
「とは言え、身体能力は獣化してなくても 格段に上がってるはずよ」
「まあ、確かに体は軽いな」
「じゃあ、獣化の種類について教えるわ」
そう言って美卯は手を腕組みした。 貧乳なので、谷間ができるというわけで もなくただ空しく腕がクロスされた。
「あんた、なんか今、失礼なこと考えたで しょ」
考えたら殺すわよと末恐ろしい言葉を吐い た後、美卯はゴホンと咳払いして説明を始 めた。